研究課題
本研究では、若者の1)文化や世代の異なる人たちと対話する能力、2)国内外を問わず、対話を通して人間関係を構築する能力、3)対話から得た知識を活用して工学的な観点から問題を解決する能力などをものづくりを通して育成する教育システムを構築することを目的とした。具体的には直接またはWeb上の共同実験施設を利用して学生・生徒がチームを組んでプロジェクト活動を行い、その過程で上述の能力を涵養していく。プロジェクト活動としては、「遠隔操作ロボット」を使った競技参加型プロジェクトを考え、遠隔操作ロボットを試作した。競技レベルや実施基準などを発展させていく過程において、学習者はCDIOプロセス実習(システム開発の前プロセスである問題分析、要求分析、使用作成、設計・製作・運用)を体験することにした。試作した遠隔操作ロボットシステムは、協力校であるオーストラリアのBrisbane School of Distance Educationに設置し、小学生児童が使えるようにした。システムはノートPCをLinuxサーバーに仕立て、Legoロボットを制御できるようにした。サーバーとロボットはBluetoothで通信し、インターネットを介してWebによりサイバースペースを構築し、マウスを使って低学年児童でも簡単に利用できるようにした。協力校で本システムを運用した結果、システムを利用することで児童の学習モチベーションが高まることが明らかとなった。また児童のデジタルデバイドを防ぐ観点からも意義深いことが明らかとなった。
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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創造技術教育(金沢工業高等専門学校創造技術教育研究所報)
巻: 1 ページ: 23-28