研究課題/領域番号 |
24300285
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
平嶋 宗 広島大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (10238355)
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研究分担者 |
堀口 知也 神戸大学, 海事科学研究科(研究院), 教授 (00294257)
舟生 日出男 創価大学, 教育学部, 准教授 (20344830)
東本 崇仁 東京理科大学, 工学部, 助教 (10508435)
梅津 孝信 九州工業大学, 情報工学研究院, 助教 (80432954)
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研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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キーワード | 概念マップ / キットビルド / 知識構築 / 協調学習 |
研究概要 |
平成25年度においては,平成24年度に開発した個人利用向け概念マップ作成支援システムを拡張し,複数の学習者が話し合いながら協調的に学習者マップを修正していくことのできる仕組みを実現し,実験的に利用した. (1)協調的作業環境の整備を行った:メディアタブレットを端末として本システムを利用できるようにした上で,学習者間,つまりメディアタブレット端末間でのお互いの認識と通信を実現した.これにより,学習者マップに応じて協調作業を行う学習者のグループを動的に編成し,また学習者同士がお互いのマップを交換して比較するといったことが可能となった. (2)学習者マップ協調的作成支援とそれを用いた利用実験を行った:協調的作成支援としては,(i)グループ編成,と(ii)話題選択,を行った.協調的活動を支援する上では,どのような学習者によって一つのグループを編成させるかが重要な問題であることは多くの研究が指摘しており,また,グループごとに検討することに意義のある話題は異なってくる.平成25年度においては,学習者マップの洗練という観点から,学習者マップに基づくグループ編成と話題選択を行う機能を実装した.基本的な方針としては,グループとしての重畳マップができるだけゴールマップに近い形になるようにグループ編成を行い,そのグループにおいて最も重畳度の多い過剰もしくは未使用リンクをグループ内で取り上げ,それについての是非についての意見交換させた上で,必要に応じて対応する不足リンクの補完への誘導を行う設計をした.この設計のもとに利用実験を行い,(I)マップの一致度の向上,(II)成績の向上,を確認できた.また,主観的な評価としても,マップを用いることの有効性を感じる被験者が多いことが確認できた.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
計画した機能の実現と,実験的利用ができ,また,効果を示唆するデータも出ており,概ね順調に進展していると判断した.
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今後の研究の推進方策 |
概念マップに対して新しい部品の追加を可能にすることが平成26年度の課題となる.具体的には,付加支援と,その付加したものに対する吟味・共有支援として行うことを予定している.
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次年度の研究費の使用計画 |
OSのベージョン変更などの影響を押させるための利用機材更新の抑制と,国際会議における発表が予定より少なかったため,次年度使用額が生じた. 今年度においては,協調学習をメインとするため,利用機材の更新を行う予定である.また,前年度得られた成果をさらに国際会議等で発表する予定であり,そのために使用する計画である.
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