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2012 年度 実績報告書

世界遺産「紀伊山地の霊場と参詣道」における風水害に伴う遺産劣化モニタリングと保全

研究課題

研究課題/領域番号 24300303
研究種目

基盤研究(B)

研究機関山口大学

研究代表者

山本 晴彦  山口大学, 農学部, 教授 (40263800)

研究分担者 荊木 康臣  山口大学, 農学部, 教授 (50242160)
高山 成  大阪工業大学, 工学部, 講師 (40403373)
吉越 恆  山口大学, 農学部, 学術研究員 (10372757)
研究期間 (年度) 2012-04-01 – 2015-03-31
キーワード世界遺産 / 紀伊山地 / 参詣道 / 風水害 / モニタリング
研究概要

和歌山県・奈良県・三重県の2011年台風12号による世界遺産の被害資料を基礎とし、踏査調査により熊野参詣道および周辺地域における森林・林床・斜面等の劣化程度を評価した。熊野川下流域では大量の降雨が流入したことにより、洪水被害や土砂崩れによる被害が多く認められた。熊野参詣道中辺路の大雲取越では、土砂崩れによる倒木が目立ち、複数の場所で崩落が見受けられた。国土数値情報を用いて流入する流域毎に抽出した稜線に沿って流域ポリゴンを作成した結果、河川データから熊野川への流入が確認できた流域数は126個であり、流域面積が小さいものは算定が難しく、それらを除くと74個となった。この作成した流域ポリゴンを基礎として、1kmメッシュ間隔の気象庁のレーダーアメダス解析雨量から算定した2011年9月1日8時から9月5日8時までの熊野川流域における流域平均雨量は、最大値は1607mm、最小値は605mであり、流域雨量平均は1051mmであった。熊野川上流域では流域雨量の少ない箇所が、また今回の台風12号で被害の大きかった田辺市周辺(旧本宮町)や紀伊山地の南東斜面に位置する上北山地域においては、流域雨量の多い地域が数多く認められた。那智勝浦町の浄水センターに気象観測システムを設置し、雨量・風向風速・気温等の気象要素を自動測定して、
データをWeb上で閲覧できるシステムを構築し、2013年1月から一般へ公開した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

実施計画に記載された内容をおおむね順調に達成したため。

今後の研究の推進方策

研究代表者の山本が研究総括・風水害解析等、研究分担者の荊木が植生画像調査、高山が衛星データ解析を分担して推進する。研究分担者の吉越恒が異動し、研究分担が困難となったため、研究分担者から外した。これにより、研究分担者の研究内容である世界遺産被害調査は、研究代表者(山本)、研究分担者(高山)が分担して実施することとした。

次年度の研究費の使用計画

研究分担者の吉越恒が異動し、研究代表者(山本)、研究分担者(荊木、高山)が分担して課題を担当するため、人件費から研究補助者を雇用する経費を増額し、また効率的な研究の遂行に努め、研究目標を達成することとした。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2013 2012 その他

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 1件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] 2011年台風12号に伴う紀伊半島における豪雨解析と流域雨量の推定2013

    • 著者名/発表者名
      小林北斗・山本晴彦・高山成・山崎俊成
    • 雑誌名

      自然災害研究協議会西部地区部会報・論文集

      巻: 37 ページ: 77-80

  • [雑誌論文] 世界遺産「熊野参詣道」における人感センサを用いた暦日および天候による観光客動態の解析2012

    • 著者名/発表者名
      立石欣也・吉越恆・山本晴彦・岩谷潔・金子奈々恵・山本実則・原田陽子
    • 雑誌名

      時間学研究

      巻: 5 ページ: 19-28

    • 査読あり
  • [備考] 山口大学 熊野那智気象観測モニタリング

    • URL

      http://kumano.agr.yamaguchi-u.ac.jp/

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公開日: 2014-07-16  

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