EGFR阻害薬やALK阻害薬は、各遺伝子陽性の肺がん患者さんに対する治療薬として用いられるが、約1年で耐性が生じ、効かなくなってしまうことが大きな問題となっている。そこで、これら耐性機構の解析を行なった。(1)EGFR阻害薬への耐性化に、EGFRに結合するAki1が関与していることを明らかにした。一方、Pimキナーゼは耐性化との有意な相関は認められなかった。EGFR阻害薬への耐性克服に用いられるc-Met阻害剤Tivantinibのチューブリン阻害活性を見出した。(2)ALK阻害薬耐性患者さん検体より細胞株を樹立し、第二世代ALK-TKIへの耐性化に関わる遺伝子変異を同定することに成功した。
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