今年度は、昨年度から引き続き、半島マレーシア・パソ森林保護区のタワーサイトにおいて、簡易渦集積法によるフラックス観測を行った。昨年度までの観測から、簡易渦集積法によるCO2フラックスが、渦相関法で推定されたフラックスよりも過小見積もりとなる傾向が見られていた。乱流データを用いたシミュレーション等から、試料採取系における上昇流・下降流の混合が原因となっていることが示され、試料採取法の改良等を行ったが、問題の解決には至っていない。塩化メチルは概ね正のフラックスが観測され、森林から大気へ放出されていることが示された。また、夜間より日中にフラックスが高くなる傾向が見られた。
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