研究課題
精製したヒトFANCD2複合体に、FANCIなどの既知の会合蛋白以外にCtIPの存在を確認した(首都大学東京、礒辺教授らとの共同研究)。CtIPとFANCD2の会合は、精製した蛋白同意でも認められ、免疫沈降法、酵母2ハイブリッド法、ほ乳類細胞における2ハイブリッド法、PLA法などでも確認された。昨年までの検討で、CtIPのFANCD2によるリクルートメントが、クロスリンク修復時DNA切断後の末端処理に重要であることが判明した。また、CtIPはユビキチンと結合可能であることも確認した。さらに、今年度、CtIP 分子内のユビキチン結合ドメインがN末に存在することを見出した。N末部分に依存的にCtIP はダイマーを形成することが知られており、酵母GCN4のcoiled coilドメインで従来CtIP N末とスワップするとダイマー化に機能することが報告されている。そこで、CtIPN末ドメインをGCN4と置き換えてみたが、ユビキチンとの会合は低下したままであった。したがって、やはりCtIPのユビキチン結合ドメインはN末に存在すると思われた。放射線照射で細胞に直接DNA二重鎖切断を与えても、FANCD2の存在がCtIPフォーカス形成に必要であることも確認した。したがって、FANCD2のDSB修復における役割、すなわち、相同組換えを促進する機能は、少なくとも部分的にCtIPを介するものであることがわかった。
26年度が最終年度であるため、記入しない。
すべて 2014 その他
すべて 雑誌論文 (6件) (うち査読あり 6件、 オープンアクセス 3件、 謝辞記載あり 4件) 学会発表 (7件) (うち招待講演 4件) 備考 (1件)
PLoS One.
巻: 9 ページ: e114752
10.1371/journal.pone.0114752.
Stem Cell Reports.
巻: 3 ページ: 676-89
10.1016/j.stemcr.2014.08.006.
Protein Expr Purif.
巻: 103C ページ: 8-15
10.1016/j.pep.2014.08.012
Cell Rep.
巻: 7 ページ: 1849-57
10.1016/j.celrep.2014.04.029
巻: 7 ページ: 1039-47
10.1016/j.celrep.2014.04.005.
Biochim Biophys Acta.
巻: 1843 ページ: 1002-12
10.1016/j.bbamcr.2014.01.005.
http://www.rbc.kyoto-u.ac.jp