研究成果の概要 |
ヒ素中毒により障害を受けることが予想される感染免疫, 腫瘍免疫に焦点を当て免疫毒性学的研究を行った. NK-92細胞を用いた検討では, 細胞障害活性が亜ヒ酸曝露により減少すること, その機序として, 攻撃因子の発現抑制, および抑制性受容体の発現亢進を見出した. Jurkat細胞を用いて検討したところ, 化学刺激によるIL-8およびTNF-αの増加に対して, 亜ヒ酸はIL-8産生を上昇させる一方で, TNF-α産生を抑制した.ヒ素汚染地域住民の血液中の27種のサイトカインを測定したところ, ヒ素汚染の状況に伴って多くのサイトカインの上昇が検出された一方で, 減少するサイトカインも検出された.
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