環境に優しい「タンパク質殺虫剤」の創生を目指して「BT菌が作り出す殺虫性タンパク質を人類が自在に改善し,使い勝手を格段に上げる方法」の構築を目指した.殺虫性タンパク質の一部はABCトランスポーターC2(ABCC2) を受容体として利用し宿主昆虫を殺すことが,しかもCry1A型殺虫性タンパク質に限れば,それがチョウ目昆虫に有効な理由はその細胞がCry1A型毒素が利用できるABCC2を持つからであることを明らかにした.これらの知見を基盤にして殺虫性タンパク質を各種昆虫のABCC2に適応進化させる方法を作るために,ABCC2大量生産・精製法を確立し,スクリーニング系の基盤を構築した.
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