単一のInAs量子ドット構造を用いて強固な秘匿通信を可能とする単一光子光源構造を作製し、生成光子状態の動的変動を理解するためドット構造内部の荷電状態変動の検討を行った。独自開発した金属微小鏡筒構造により、通常の平面構造では1%程度の光子取り出し効率について18%迄の向上に成功、詳細な状態解析を可能とした。 光子相関法に基づき高い時間分解能で観測した状態揺動を、単一量子ドット内に形成される荷電状態を5準位系でモデル化し、ある初期条件の下での分布の時間変動シミュレーションにより解析した結果、高い精度で実測結果を再現することに成功、量子光源を特徴付ける動的荷電状態変動の制御に向けて重要な知見を得た。
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