研究課題/領域番号 |
24310120
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
内田 孝紀 九州大学, 応用力学研究所, 准教授 (90325481)
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研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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キーワード | 大気環境改善 / 風力エネルギーの有効利用 / 数値風況シミュレーション |
研究概要 |
本研究では,これまで「予測」を目標とする大気環境シミュレーションに関する研究を,「改善」に焦点を当てて,大気物理学・大気工学を融合して,「地球環境問題の解決に新しい科学的な手法」を得ることを最大の目的としている.また同時に,「風力エネルギーの有効利用,すなわち,風力発電の適切な普及」に資する「狭域スケールに的を絞った数値風況予測技術の開発」を検討する. 研究代表者は,九州大学応用力学研究所において,汎用的なWindows搭載のPC1台およびモバイルPC1台で動作可能な先端的数値風況(流体)シミュレーション技術の開発をこれまで行ってきた.この数値流体モデルは,大気工学および風工学の分野において,国内のみならず世界的に高い評価と研究成果を挙げてきた.本研究では,この研究代表者が開発してきた数値流体モデルに対して,新たに地理情報システム(GIS)との相互連携技術を開発する.研究期間中に,東日本大震災で特区指定を受ける予定の地域を対象にし,大気環境シミュレーションを実施する.その結果を利用して都市計画における「大気汚染の原因究明と大気環境改善法」を提案する.また同時に,「風力発電の適切な普及に資する高解像度風力資源マップ」を作成する.本研究を遂行することで,日本国内の大気環境問題のみならず,中国国内の大都市,インドを含むアジア大陸の大都市の大気環境問題や,風力エネルギーの有効利用にも汎用的に応用可能な次世代風況シミュレータの誕生に繋がる. 研究開発の2年目は,具体的な実在市街地を対象に,詳細な地形構築を行うとともに大規模な数値風況シミュレーションに成功し,地表面に近い大気の複雑な振る舞いを明らかにした.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当初予定していた研究協力体制(実施体制)についてもすべて協力を得られており,予定意通りの成果を上げている. また,本研究成の進捗情報および成果について,共同研究メンバーと定期的に議論を実施するとともに成果報告を行っていることも順調に研究活動が進んでいる大きな要因である.
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今後の研究の推進方策 |
本技術を日本国内に市街地や風力発電所に適用する.市街地を対象にした計算では,汚染物質等の拡散現象を明らかにする.一方,風力エネルギーの有効利用については,本研究ではNEDOの風力資源マップ(空間解像度500m)に比べて格段に高い空間解像度の風力資源マップ(空間解像度10m)を作成する.また,得られた風力資源マップに基づいて,風車の立地点および年間発電電力量(Kwh)や設備利用率(%)などの経済的インパクトを提示する.
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