研究課題
本研究は安全なiPS細胞を作成するための技術構築が目的である。iPS細胞は再生医療を実現するために欠かせないとされているが、臨床応用には安全性の面で改善が求められている。本研究は体細胞からiPS細胞を誘導する際に使用される転写因子が細胞のゲノムを傷つけないようにしてiPS細胞を誘導するという課題に対して、申請者らが独自に開発したタンパク質導入系LENAを応用して解決できないかを追求する。LENAはレンチウイレウスベクターから感染性を欠落させた偽粒子に転写因子を取り込ませ、標的細胞にあたかも感染するかのようにタンパク質だけを導入する実験系である。iPS細胞を作るために必要な基本4因子の一つとして知られるOct3/4をつかってタンパク質が安定にLENAに取り込まれるかを検討したところ、無事にタンパク質が検出された。さらに、転写因子として標的細胞で機能するかを検討したところ、転写因子の活性が検出された。しかし、この活性は体細胞から脱分化した細胞を導出するには弱いことが判明した。これをうけて、転写因子機能を増強することにした。LENA実験系を鋭意改良しながらゴールに向かって一歩ずつ進めている。
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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10.1093/infdis/jiu496
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