骨関連疾患数はわが国でも増加しており、ビスホスホネート製剤などの薬剤が使用されているが、これらの薬剤は副作用も報告されている。新規の骨疾患治療薬としてPirin阻害剤のTPh Aに着目し実験を行った結果、細胞毒性が発揮されない濃度において複数のTPh A誘導体がPirin阻害とは独立してRANKLにより誘導される破骨細胞の分化を阻害した。これら化合物は、RANKLによるMAPKsのリン酸化などは阻害せずに、c-FosやDC-STAMPの発現を抑制したことから、新しい機構で作用する薬剤のシードの可能性が考えられる。
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