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2012 年度 実績報告書

湿原生態系保全のためのリモートセンシング観測諸元の解明

研究課題

研究課題/領域番号 24310169
研究種目

基盤研究(B)

研究機関筑波大学

研究代表者

吉野 邦彦  筑波大学, システム情報系, 教授 (60182804)

研究分担者 神田 房行  北海道教育大学釧路校, 教育学部, 教授 (70091527)
串田 圭司  富山大学, 極東地域研究センター, 准教授 (90291236)
足立 泰久  筑波大学, 生命環境系, 教授 (70192466)
研究期間 (年度) 2012-04-01 – 2016-03-31
キーワード資源保全 / 湿原生態系保全 / リモートセンシング / 環境モニタリング / 釧路湿原 / 植物群落
研究概要

今年度の目的は,空間解像度が異なるリモートセンシング画像データを用いて,この湿原全体をモニタリングするための最適空間解像度を明らかにすることである.そのために,湿原植物群落のデジタル写真撮影(地上写真撮影,空中写真撮影)を行い,デジタル画像解析を行った.
今年度は,以下の事項を実施した.
1)最適観測時期推定のために,インターバルカメラを研究対象地(釧路湿原赤沼周辺)の代表的植物群落区の5箇所(一箇所当たり3台設置)に設置し,定時観測を9月から開始した.降雪前にデータを回収後、画像の時間変化と日変化を解析した。
2)研究対象地(温根内,赤沼)の高層湿原地域全体の航空機空中カラー写真撮影を民間航空会社に依頼し,9月22日に撮影を完了した.地上約500mと1000mの高さから合計500枚以上のデジタルカメラによるカラー画像,近赤外線画像を得た.
3)研究対象地区の2011年,1997年に撮影された国土地理院空中写真を購入し,2000年撮影の写真とともに,幾何補正処理を行いモザイク処理を行った.また,2010年撮影の航空機空中カラー低高度写真(高解像度写真)の幾何補正処理とモザイク処理を行った.
しかしながら,航空写真撮影用準備に時間がかかり,植物群落調査が不十分だったため,各種空中写真解析による植物群落図の作成は着手できていない.また,航空写真撮影範囲を広げ,航空写真画像解析を重視したため,高解像度衛星画像解析は次年度に行う予定である.
4)1998年作成の赤沼周辺高層湿原詳細植物群落図のもとに最適空間解像度を推定した.その結果,地上解像約2mの10バンド以上のマルチバンド・リモートセンサーを用いると,当該地域の植物群落の分類が可能であることが推定された.

現在までの達成度
現在までの達成度

3: やや遅れている

理由

今年度目標の最適地上分解能の推定までには,まだ至っていない.その理由は,盛夏の湿原地表面の撮影を依頼した研究対象地の空中カラー写真撮影も,8月中は当該湿原地域は撮影飛行に適した良好な天候の日が無かったため,9月中旬過ぎの撮影となった.それらの写真の解析は年明けから着手した.さらに,植物群落判別のための地上調査を十分に行えなかったこともあり,植物群落図作成作業が遅れているためである.また,今年度は初年度であるため,湿原植物群落フェノロジー変化観察のための地上カメラの設置が遅れた.そのため,観測開始は湿原植物生育後期となり,植物が成長著しい初夏の時期の観測を逃した.

今後の研究の推進方策

来年度は,今年度に解析できなかったH24年度撮影の空中写真解析を完了し,詳細な現地調査を実施し植物群落図を作成する.そして,湿原モニタリングのための最適空間分解能を明らかにする.さらに,来年度の本来の目的であるハイパースペクトラル画像を用いた植物群落判別のための最適観測波長帯を明らかにすることとする,

次年度の研究費の使用計画

今年度に国際学会参加費として計上していた予算(旅費)を,大会参加登録が登録期限を過ぎていたため消化できなかった.次年度,解析が遅れている空中写真解析のための地上調査,ハイパースペクトラル・リモートセンシングデータ解析専門家を交えた研究打合せのための旅費として使用する計画である.

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公開日: 2014-07-16  

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