研究実績の概要 |
本研究は、旧ソ連中央アジア、特にウズベキスタンを対象地域とし、イスラーム、ジェンダー、家族といった観点から、社会主義的「近代化」を今なおアクチュアルな問題群として捉えなおす視座を構築することを目的とし、ウズベキスタンの研究者との国際共同研究として展開した。4年計画の最終年度であった平成27年度は、国際ワークショップ企画充実のため、京都大学地域研究統合情報センター共同研究個別ユニット「中央アジアの社会主義的近代化と現在」(研究代表者帯谷知可)と緊密に協力して活動し、研究実績は以下の通りである。 1.日本側では、研究代表者およびウズベキスタンやトルコを主たるフィールドとする研究協力者4名からなる研究グループを中心に、(1)中央アジアに関する民族誌の再検討およびイスラーム・ジェンダー関連問題群抽出のための研究会4回、(2)本研究の1年目に収集したソ連ウズベク映画作品における社会主義的「近代」の表象について検討する研究会3回、(3)本研究の取りまとめとして開催する国際ワークショップの準備会合2回を開催した。 2.ウズベキスタン側では、海外協力者によりソ連時代のムスリム宗務局関連のトピックの取りまとめを行った。 3.本年度開催の国際ワークショップの準備のため海外研究協力者との研究打ち合わせの目的で、研究代表者をウズベキスタンに派遣した。 4.本研究のとりまとめとして、2015年12月26日国際ワークショップ Islam and Gender in Central Asia: Soviet Modernization and Today's Society を開催した。 5. 成果として Obiya, C. (ed.), Islam and Gender in Central Asia: Soviet Modernization and Today's Society (CIAS Discussion Paper No. 63), Kyoto: CIAS, 2016.を刊行した。
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