研究課題
本年度は最終年度の延長期間であるため、これまでの研究成果をまとめることに力をそそぎ、国際研究集会などは行わなず、メンバー間のメールを主としたやりとり、また著書や論文の抜刷の贈答などを通じて情報交換と研究成果の整理に努めた。その過程で新羅の僧侶が唐で書いたと思われる変格漢文まじりの文献に関する研究を進めることができた。変格語法関連の著書や論文の情報を整理した文献データベースについては、ほとんど完成している。現在は、最新の成果を加えるとともに、入力内容や見落としの確認をこなっており、近日中にインターネット上で公開する予定である。変格語法の用例データベースは、用例の多様さに苦労させられており、フォーマットの修正を繰り返している。ただ、この過程で時代や系統による変格語法の様々な特徴が分かってきたのは、大きな成果であった。メンバーが発表した論文については、年度内に編集して印刷・製本し、主要な大学図書館や研究者に配布する予定で編集を進めていたが、外国研究者との著作権その他のやりとりもあって、印刷にまで至らなかった。公開可能なものに限り、インターネットで公開していく予定である。今後については、本研究で得られた知見とデータを生かし、メンバーそれぞれが研究を深めていくことにしている。研究代表者の場合は、高句麗・百済・新羅などの変格語法と日本の変格語法の同異に注意したうえで、三経義疏の変格漢文の特徴をこれまで以上に分析し、聖徳太子がどこまで関与していたかを明らかにする予定である。
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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すべて 雑誌論文 (4件) (うち謝辞記載あり 1件、 査読あり 1件)
『駒澤大学仏教学部紀要』
巻: 75 ページ: 25-36
『図書』
巻: 806 ページ: 2-5
『日本研究』(韓国・釜山大学校日本研究所)
巻: 17 ページ: 7-28
『アジア遊学』
巻: 197 ページ: 68-79