研究課題
基盤研究(B)
本研究では、平安時代~鎌倉時代の代表的な仏像を、3Dレーザースキャナ及び透過X線機器を用いて調査し、精密な投影立体画像を作成した。これを基に、『木取り(※1)・木寄せ(※2)』のイメージを具体化した構造図面を作成することで、客観的かつ細密な解析を可能にした。この新手法は、時代的特徴を示す『一木造り』や『寄木造り』などの明快な図示を可能にするだけでなく、「造像作業の時系列」の詳細な考察を可能にするものであり、これまでにない重要な資料の作成につながるものといえる。(※1)ここでは、丸太から必要な寸法へ製材する工程を指す。(※2)ここでは、複数材で構成された木彫像の構造設計を指す。
文化財