研究課題/領域番号 |
24320111
|
研究機関 | 龍谷大学 |
研究代表者 |
松村 省一 龍谷大学, 国際文化学部, 教授 (90331131)
|
研究分担者 |
脇田 博文 龍谷大学, 国際文化学部, 教授 (40352934)
CHAPPLE Julian 龍谷大学, 国際文化学部, 准教授 (60411279)
|
研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2016-03-31
|
キーワード | 外国語活動 / オーラシー / リテラシー |
研究概要 |
本研究は、現職の小学校外国語活動担当教員と中学校英語科教員との協同で、子どもたちの発達にあわせてオーラシーとリテラシーを相補的に機能させる指導法、教材活用法、およびカリキュラムを構築し、それらを外国語活動の現場で実践、その教育効果を検証することを目的とする。また、検証結果をもとに、小学校外国語活動と中学校英語教育との接続の可能性、方向性について考察する。2013年度においては、以下の課題を遂行した。 1 リテラシー教育についての国際動向を調査するために、カナダのESL、ニュージーランドのESLおよび少数民族教育、さらに日本と同じくEFL環境にある台湾の小学校を視察、現地で授業観察を行うとともに、教員や児童の保護者への聞き取り調査を実施した。 2 上述の国際動向調査で収集した資料やデータをもとに、日本の小学校外国語活動でのリテラシー教育の必要性および方向性について小学校と中学校の接続という視点から分析し、その結果を外国語教育の方法論や外国語教育政策を主たるテーマにしている複数の国際学会、学術誌等で発表した。 3 上述の調査分析結果を踏まえ、現職の小学校外国語活動担当教員、中学校・高等学校英語科教員、および研修担当者を対象に、龍谷大学にて1月に「小学校外国語活動における教授法」をテーマにワークショップを開催し、外国語活動におけるリテラシーの活用方法について検討した。具体的には、本研究の構成員が指導法、教材活用法、カリキュラム案を提示し、現場での実行可能性について教員と意見交換を行った。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
25年度は、前年度に学休期のためデータ収集ができずにいたカナダでの作業を終え、リテラシー教育についての国際動向調査を完了することができた。また、調査で収集した資料やデータの分析結果をもとに、日本の小学校外国語活動の枠組みの中で運用可能な指導法、教材、カリキュラム案を作成することができた。さらに、現職の教員を対象に開催したワークショップでその問題点や改善点について検討することもできた。以上の理由から、本研究はおおむね順調に進展していると評価できる。
|
今後の研究の推進方策 |
諸外国から収集した資料やデータの分析結果を踏まえ、現職の小学校外国語活動担当教員および研修担当者、さらに中学校英語科教員を加えて、本研究グループと協同で外国語活動におけるリテラシー活用の具体案についての検討を継続する。また、本研究の構成員が作成した指導法、教材活用法、カリキュラム案を教員に提示、意見交換を経て改訂する作業を繰り返し、学年別の最終案を1学期末までに確定する。2学期以降は、その実践と教育効果の検証を行う。
|
次年度の研究費の使用計画 |
当初2回の訪問に分けて予定していたカナダでのデータ収集・分析作業を1回で完了することができたため。 カナダでのデータ収集・分析作業を予定よりも早く完了することができたことで、その成果を26年度にカナダのカルガリーで開催される学会で発表することが可能になった。したがって、未使用額については、この学会発表のための経費に充てる。
|