研究課題/領域番号 |
24320111
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研究機関 | 龍谷大学 |
研究代表者 |
松村 省一 龍谷大学, 国際文化学部, 教授 (90331131)
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研究分担者 |
脇田 博文 龍谷大学, 国際文化学部, 教授 (40352934)
CHAPPLE Julian 龍谷大学, 国際文化学部, 准教授 (60411279)
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研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2016-03-31
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キーワード | 外国語活動 / オーラシー / リテラシー |
研究実績の概要 |
本研究は、現職の小学校外国語活動担当教員と中学校英語科教員との協同で、子供たちの発達にあわせてオーラシーとリテラシーを相補的に機能させる指導法、教材活用法、およびカリキュラムを構築し、それらを外国語活動の現場で実践、その教育効果を検証することを目的とする。また、検証結果をもとに、小学校外国語活動と中学校英語教育との接続の可能性、方向性について考察する。2014年度においては、以下の課題を遂行した。 1.現職の教員との研究会において、小学校外国語活動と中学校英語科教育それぞれの教育過程の各学年におけるオーラシーとリテラシーの比率の目安について議論を重ね、小学5、6年の授業で使用するリテラシーの補助教材と中学1年の授業で使用するオーラシーの補助教材を作成した。また、研究会において、本研究の構成員が模擬授業を行い、作成した補助教材の効果的な活用方法を検討した。 2.それらの補助教材の現場での活用を通して、1)児童の外国語活動の授業への興味関心の持続性、2)児童の言語や文化への気づき、言語意識の変化、3)教員の外国語を教えることに対する意識の変化、4)教員の授業における役割についての認識の変化という4つの視点から、オーラシーとリテラシーを融合した授業の教育効果についてデータ収集を開始した。 3.上述の活動報告として、複数の国際学会、および国内外の学術誌で成果(中間)発表を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
26年度は、現職の教員と定期的に研究会を実施することができた。オーラシーとリテラシーの補助教材の作成、および教育効果の検証方法の策定には予想以上に時間を要したものの、年度内にデータ収集を開始するまでに至った。また、研究会や授業観察で明らかになった小学校外国語活動と中学校英語科教育との接続の問題については、すでに複数の国際学会や国内外の学術誌で発表するまでに至っている。以上の進捗状況を踏まえ、本研究はおおむね順調に進展していると評価する。
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今後の研究の推進方策 |
小学校および中学校で質的データの収集を継続する。加えて、教員対象のアンケート調査を実施し、量的データの収集も行う。これらのデータを使って混合モデルによる分析を行い、第2言語習得や言語教育政策をテーマにしている国際学会や国内外の学術誌で成果発表を行う。あわせて、これまで研究に協力してもらった教員を対象に、成果報告会や講演会を実施する予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
発表を予定していた学会に参加できなくなったため。
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次年度使用額の使用計画 |
2015年度は研究最終年度であることから、複数の国際学会で成果発表を行う予定である。その出張旅費として使用する。
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