研究課題/領域番号 |
24320129
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研究種目 |
基盤研究(B)
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研究機関 | 大阪市立大学 |
研究代表者 |
栄原 永遠男 大阪市立大学, 大学院・文学研究科, 名誉教授 (80102979)
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研究分担者 |
永村 眞 日本女子大学, 文学部, 教授 (40107470)
吉川 聡 独立行政法人国立文化財機構奈良文化財研究所, 文化遺産部, 歴史研究室長 (60321626)
遠藤 基郎 東京大学, 史料編纂所, 准教授 (40251475)
山口 隆介 独立行政法人国立文化財機構奈良国立博物館, 学芸部, 研究員 (10623556)
吉川 真司 京都大学, 文学研究科, 教授 (00212308)
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研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2016-03-31
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キーワード | 東大寺 / 東大寺要録 / 東大寺要録東大寺図書館本 / 東大寺要録醍醐寺本 / 法華堂 / 不空羂索観音 / 不空羂索観音八角二重基壇 / 不空羂索観音宝冠 |
研究概要 |
「東大寺要録研究会」を定例で4回開催した(3ヶ月ごとに第3土曜日とその翌日、第1回6月16~17日、第2回9月15~16日、第3回12月15~16日、第4回3月16~17日、於東大寺>。その内容は、『東大寺要録』の注釈案の検討と、東大寺史に関する諸課題の研究発表の二つの部分からなる。 前者については、別に「東大寺要録校訂会」を立ち上げ、月1回で8回実施した(於東大寺)。『東大寺要録』の東大寺図書館本と醍醐寺本のカラー写真を用いて本文校訂の作業を行うとともに、適切な訓み下しを検討している。これらの作業を科研メンバーの間で効率的かつ協力して行うために「東大寺要録データベース」の立ち上げを準備中である。 後者については合計15本の報告を発表いただいた。これらは報告書に反映させる予定である。特に第3回では、法華堂須弥壇及び諸像の保存修理に関連して行われた八角二重基壇、内陣床、発掘調査、不空絹索観音の宝冠、執金剛神像の彩色等の諸調査成果の報告を受けるとともに、保存修理以前に法華堂に安置されていた諸像等の見学を行った。 「東大寺史文献データベース(リポジトリ機能付き)」を構築するため、主として大阪市立大学学術総合情報センター(図書館)に所蔵されている文献を中心に、文献名の入力を約2000件行った。また関係文献の所在調査を行っている。これらはスキャナで読み込み、著作権法上可能な原文はダウンロード可能とする予定で、そのための準備を進めている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
「東大寺要録研究会」および「校訂会」は定期的に開催することができ、当初の計画以上の成果をあげていると考える。また東大寺史関係の文献の入力はかなり順調に進んでいる。一方、これらを支えるデータベースの構築がやや遅れ気味であるが、大きく遅れているというほどではない。
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今後の研究の推進方策 |
当初の予定どおり、「東大寺要録研究会」および「校訂会」を定期的に開催し、東大寺史に関する研究を深めていく。また『東大寺要録』の校訂作業を継続する。データベースの構築を進め、試験的に使用してみて改善していく、中間報告書の刊行を準備する。
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次年度の研究費の使用計画 |
本年度に引きつづき、「東大寺要録研究会」および「校訂会」を定期的に開催し、東大寺史に関する研究を深めていく。「東大寺史文献データベース(リポジトリ機能付き)」および「東大寺要録データベース」の構築を進める。なお、研究会への出席者が予定より少なかったため、助成金の残額が生じた。
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