研究課題/領域番号 |
24320135
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研究機関 | 公益社団法人部落問題研究所 |
研究代表者 |
廣川 禎秀(広川禎秀) 公益社団法人部落問題研究所, その他部局等, 研究員 (30047237)
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研究分担者 |
鈴木 良 公益社団法人部落問題研究所, その他部局等, 研究員 (10072703) [辞退]
竹永 三男 公益社団法人部落問題研究所, その他部局等, 研究員 (90144683)
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研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | 近現代史 / 近世史 / 地域社会 / 民衆運動 / 開発 / 生存 / 労働 / 部落問題 |
研究実績の概要 |
近代日本における地域社会の構造的変貌と民衆運動の多様な展開を、その相互関係を重視して総合的・実証的にとらえることを目的とする本研究においては、近現代史を中心に近世史研究者などの参加も得て、17名からなる研究組織(連携研究者14名を含む)を構成し、その全体を研究代表者廣川禎秀(広川禎秀)が、研究分担者鈴木良と同竹永三男の補佐も受けつつ統括して、平成26(2014)年度は以下の通り研究を推進した(なお、年度途中に研究分担者鈴木良が死去し、研究組織は16名となった)。 1.A「基礎的・理論的問題の究明」と、B「近世・近代・現代を通した具体的・地域的な実証」の二つの主要な分析軸を設定して、Aに関して①都市開発・地域開発、②民衆(下層)社会、③「生存」や「労働」をめぐる諸問題、④部落問題の史料調査・研究、Bに関して⑤大阪・京都、⑥泉州、⑦地方都市・農村、以上の七つの課題に即した班を設定し、研究組織に属する研究者がそれぞれの班=課題ごとの共同研究に参加した。そして、各班の研究をもとに、研究組織全体での研究会を2014年6月8日、8月2日、9月21日、10月5日、10月26日、10月27日、2015年2月1日、2月28日の計8回開催した。このうち、第52回部落問題研究者全国集会歴史Ⅰ分科会(10月26日)で連携研究者の藤本清二郎と森下徹が報告したほか、年度末の2015年3月22日には本研究の中間総括シンポジウムを開催して研究代表者廣川禎秀が報告するなど、研究成果を研究者組織外の研究者等にも公開した。 2.前記の研究のなかで研究組織に参加する各人の研究も進められ、その成果の一部は、研究代表者廣川禎秀らが雑誌論文や図書で発表した。 3.研究推進のため研究協力者として若手研究者らの参加も得て、研究の基礎となる資史料の整理・調査を進め、また関係図書の整備をおこなった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
2つの主要な分析軸を設定した上で具体的な7つの課題(班)を単位とする共同研究を推進するという基本方針のもと、研究組織参加の各人の研究も進められ、また全体研究会も8回、さらに中間総括シンポジウムも開催することができ、研究成果も雑誌論文10本、学会発表3件、図書3冊といった形で発表することができたことによる。
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今後の研究の推進方策 |
第三年度(平成26年度)までの成果・到達をふまえて、第四年度(平成27年度)は、各課題(班)の研究を基礎に、全体研究会を開催して研究組織全体での共有もはかりつつ、『部落問題研究』誌などを通じた成果の公開・普及にもつとめながら、第五年度(最終年度)の成果とりまとめにむけて、研究を推進していく。
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