研究課題/領域番号 |
24320152
|
研究種目 |
基盤研究(B)
|
研究機関 | 立教大学 |
研究代表者 |
高尾 千津子 立教大学, 文学部, 教授 (00247264)
|
研究分担者 |
DAVID Wolff 北海道大学, スラブ研究センター, 教授 (60435948)
野村 真理 金沢大学, 経済学経営学系, 教授 (20164741)
中嶋 毅 首都大学東京, 人文科学研究科, 教授 (70241495)
小森 宏美 早稲田大学, 教育・総合科学学術院, 准教授 (50353454)
原 暉之 北海道大学, スラブ研究センター, 名誉教授 (90086231)
|
研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2015-03-31
|
キーワード | 現代史 / ホロコースト / ロシア:イスラエル:リトアニア / 国際情報交換 / 難民問題 |
研究概要 |
本研究は反ユダヤ主義の波及、ハルビン亡命ロシア人社会とユダヤ人、ホロコースト前夜のユダヤ難民問題と日本という3つの軸から現代ユーラシアにおける「ユダヤ人問題」の諸相を比較検討することを主眼とする。 初年度は国内および海外の文書館史料調査を重点的に実施した。12月に代表者と分担者は、関根真保氏ら組織外からの研究者を交えて上海における旧ユダヤ人「ゲットー」の視察および上海図書館における戦前のロシア・ユダヤ関係資料調査を行った。2013年1月より、モスクワの国立公文書館、外交政策文書館他主要文書館におけるユダヤ難民問題関係史料を調査収集するために、共同研究者のイリヤ・アルトマン(モスクワ、ホロコースト研究教育センター)による委託調査を開始した。現地文書館関係者の協力の下で本調査は2013年度にも継続して行われる。 2012年5月に立教大学にて研究計画の確認と意見交換、研究報告会を開催し、分担者の野村真理がホロコースト後のユダヤ人DP問題に関する報告を行った。11月にイスラエル、バルイラン大学のポリス・コトレルマン上級講師を招聘し、「ヨシフ・トルンペルドールのシオニズムの起源:日露戦争捕虜時代」 と題する公開講演会を日本ユダヤ学会との共催で立教大学にて開催した。 2013年3月、金沢石川四高記念文化交流館にて本康宏史氏(石川県立歴史博物館)を招き研究会を開催し、中嶋毅がハルビンの「カスペ事件」、高尾千津子が反ユダヤ主義の日本への伝播について報告、金沢大学関係者との研究交流を行った。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本研究課題の主目的である内外の文書館史料の所在確認ならびに現地調査は、開始に少々の遅れがあったものの現在順調に進展している。
|
今後の研究の推進方策 |
本研究課題に関連する文書館資料の調査・収集、海外の研究機関との情報交換を積極的に推進し、研究成果の発表、公開を行う。
|
次年度の研究費の使用計画 |
難民問題に関するモスクワの文書館史料調査開始が若干遅れたために調査費支出が次年度に持ちこされた。次年度はこれに加えてリトアニア中央国立公文書館史料調査を行う。また世界ユダヤ学会議(エルサレム)などの国際学会で研究成果の一部を発表する。
|