研究課題
基盤研究(B)
認知科学において、感情喚起のプロセスを理解する理論に認知的評価というものがある。感情は自己と事象の関連性に関する主観的評価によって生じるというものである。つまり、事象→認知的評価→感情という流れがあり、感情表現は評価や解釈の表明ということである。重要なのは感情をどのように理解するかということであり、そのことを実践に結びつけることである。本研究では、感情社会学及び人類学における議論を手がかりにその点に関する文献研究を行い、それをふまえてオセアニア、東南アジア、ラテンアメリカにおける具体的な事例に関する民族誌的記述を通じて、開発に関わる人々の感情「管理」と開発実践の成果との連続性について例証した。
文化人類学