研究課題/領域番号 |
24330016
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研究種目 |
基盤研究(B)
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研究機関 | 日本大学 |
研究代表者 |
橋本 恭宏 日本大学, 大学院・法務研究科, 教授 (30208467)
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研究分担者 |
安達 和志 神奈川大学, 法科大学院, 教授 (10409906)
喜多 明人 早稲田大学, 文学学術院, 教授 (70147932)
船木 正文 大東文化大学, 文学部, 教授 (60190120)
森 浩寿 大東文化大学, スポーツ健康科学部, 教授 (20433865)
柳本 祐加子 中京大学, 法科大学院, 教授 (10247489)
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研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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キーワード | 学校安全 / 学校保健安全法 / 安全教育 / 東日本大震災 / いじめ / 学校防災 / 学校防犯 / 危機管理 |
研究概要 |
平成24年度は、主に以下の研究を実施した。 第一に、いじめを防止する取組の抽出と訪問調査である。滋賀県大津市の公立中学校における男子生徒の自殺事件以来、いじめ問題がクローズアップされる中、当研究グループは学校保健安全法をふまえ、いじめを未然に防止する責務が学校設置者や学校に課されていることから、いじめ防止に積極的かつ具体的に取り組んでいる自治体及び学校の視察、訪問調査を実施した。具体的には、全国で初めて「いじめ等防止条例」を設置し、自治体が主体となっていじめ等(ハラスメントを含む)の防止施策に取り組んでいる兵庫県小野市、そして、1994年にいじめ自殺事件が発生し、それ以来、授業(特別活動:学活)の一環として「いじめについて考える集会」を実施している愛知県西尾市立東部中学校の授業視察を行った。これらの成果については、代表者及び分担者が所属する日本教育法学会・学校安全と子どもの人権に関する研究特別委員会の定例研究会で報告した。 第二に、本研究のテーマとなっている学校における防災については、本研究の開始前より当問題に取り組んでいる研究分担者の船木正文(大東文化大学)、堀井雅道(国士舘大学)が研究成果について、日本教育法学会第42回定期総会第一分科会(2012年5月)や、日本教育学会「大震災と教育」シンポジウム(2013年3月)において明らかにし、本研究における今後の方向性を共有、確認した。 第三に、本研究において次年度に取り組む「学校安全」のアンケート調査の質問項目を検討した。検討にあたっては、以前、取り組んだ「学校の安全と安心を保障する体制・取組の国際比較研究」(研究課題番号:20330012)のアンケート調査結果を再分析した。その上で、学校保健安全法の施行(2009年4月)や昨今の「学校安全」をめぐる社会情勢をふまえ、いじめや防災について重点的な内容にするよう検討しており、次年度の夏ごろにはアンケート調査を円滑に実施できるよう取り組んでいる。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当該年度に「学校安全」の重要な課題である「災害安全」「生活安全」について、それぞれ「防災」と「いじめ」について視察、訪問調査等を通じて、教育現場における実態や課題を把握し、その成果を公表、共有するとともに、それをもとに次年度のアンケート調査の質問項目を検討しており、次年度の研究活動を円滑に遂行できるような態勢と具体的研究活動が行えているため。
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今後の研究の推進方策 |
学校保健安全法における「学校安全」規定、「学校の安全と安心を保障する体制・取組の国際比較研究」(研究課題番号:20330012)のアンケート調査結果、そして社会的動向(いじめや体罰をめぐる問題等)をふまえて研究活動に反映していくこと。
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