研究課題
基盤研究(B)
本研究は、国際的な私法統一作業は必ずしも成功していないとの認識に立ったうえで、その「失敗の本質」を解明し、「成功する法統一の条件」を理論化することを課題とするものであった。私法統一活動についての包括的なデータ集成・分析を行ったうえで、私法統一のもたらす付加価値の分節化や、付加価値の獲得実績を基準とした「成功の条件」の各論的な仮説提示を行った。また、法統一と国民国家、法伝統、文化、社会正義の緊張関係も織り込んだ「成功の条件」を探究した。これらの作業から、私法「統一」という視点の不十分さが明らかとなったため、現在は、研究計画を再編・拡充して後継プロジェクトでの研究を推進している。
民法・国際取引法