研究課題
基盤研究(B)
森林の持続的管理のためには、現場監視の仕組みが不可欠である。本研究では、フランスのショーの森と日本の諏訪地方等の樹林をフィールドとして選択し、現地視察と一次史料の精査を繰り返し、歴史学と法社会学の視点を踏まえて比較を行った。その結果、いずれのフィールドにおいても、19世紀には森林監守人の制度が確立されていたことを確認することができた。とくに日本については、藩士レベルの監守人に関して、その身分、意思決定権の所在などをかなりの程度明らかにすることができた。この成果に行政法学的な制度研究の成果を重ね合わせることにより、森林監守人という人的制度の合理性と重要性について相当の知見が得られたと考える。
公法学