研究課題/領域番号 |
24330035
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
松里 公孝 北海道大学, スラブ研究センター, 教授 (20240640)
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研究分担者 |
出岡 直也 慶應義塾大学, 法学部, 教授 (50151486)
村上 勇介 京都大学, 地域研究統合情報センター, 准教授 (70290921)
鈴木 絢女 福岡女子大学, 文理学部, 講師 (60610227)
池内 恵 東京大学, 先端科学技術研究センター, 准教授 (40390702)
大串 敦 慶應義塾大学, 法学部, 准教授 (20431348)
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研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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キーワード | 競争的権威主義体制 / アジア / 旧社会主義諸国 / ラテンアメリカ / アフリカ / アラブ諸国 |
研究概要 |
①昨年度1回しか研究会が行えなかったことへの反省に基づき、今年度は7月6日と3月8日、それぞれ慶応大学と東大駒場で研究会を行った。慶応大学での研究会は公開とし、池内が「アラブの春以来のアラブ6か国の体制転換と非転換」、出岡が「競争的権威主義概念のラテンアメリカへの適用について」松里が「ウクライナの競争的権威主義体制への回帰と地域党」という題で報告した。 ②本年度の重点研究課題は、「アジアの競争的権威主義体制」と「競争的権威主義体制への揺れ戻し」であった。「揺れ戻し」の例としては、松里と大串がヤヌコヴィチ政権およびウクライナ地域党を研究したが、ユーロマイダン革命とクリミア事変という動乱に直面することになり、研究の緊要性が高まった。松里は8月と3月クリミアで、大串は3月にキエフとドネツクで現地調査を行った。 ③8月のスラブ・ユーラシア研究東アジア・コンフェレンス(大阪)でロシア、ベラルーシ、ウクライナの競争的権威主義体制を比較するパネルを組織し、松里が報告し、鈴木がコメントした。東欧ユーラシア・スラブ研究協会(ASEEES)年次大会(ボストン)で「カラー革命から10年」と題してグルジア、ウクライナ、クルグズスタンを比較するパネルを組織し、松里が報告した。池内、村上も国際的な場で報告、講演(招待)した。 ④Nationalities Papers など国際的査読雑誌で論文が発表され、村上編によるスペイン語論文集、池内によるUPの連載など活発に業績が発表された。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
対象地域ごとの実証研究が進展し、国内外で活発に研究発表がなされていることは特記したい。しかしその反面、本研究の本来の目的であった地域間比較の進展に不足があると思う。年2回の研究会だけでは、自分の研究対象地域以外を恒常的に意識してプロジェクトを進めることは難しいかもしれない。
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今後の研究の推進方策 |
上記の不足点にかんがみ、最終年度である今年度は、本来研究計画に含まれていた、自分の専門国以外での現地調査を最低1件は実現する。また、論文集出版の可能性を追求することで、研究分担者間の意見交換を活発化・恒常化する。
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次年度の研究費の使用計画 |
経費節約のため生じたものである。 「自分の専門国以外での現地調査」にあてる。
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