研究課題/領域番号 |
24330037
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
松浦 正浩 東京大学, 大学院公共政策学連携研究部, 特任准教授 (70456101)
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研究分担者 |
山中 英生 徳島大学, ソシオテクノサイエンス研究部, 教授 (20166755)
八木 絵香 大阪大学, コミュニケーションデザイン・センター, 准教授 (30420425)
城山 英明 東京大学, 大学院公共政策学連携研究部, 教授 (40216205)
山口 行一 大阪工業大学, 工学部, 准教授 (80294718)
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研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2016-03-31
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キーワード | 合意形成 / 質的研究 / 政策分析 / ファシリテーション / 政策過程 / 社会資本整備 / 調整役 / プロファイル |
研究実績の概要 |
平成26年度には、最終取りまとめの作業を中心に、聞き取り調査や分析を引き続き実施した。第一に、聞き取り調査については、追加の聞き取り調査を行うとともに、プロファイルを編集し、うち5件については英訳することで、海外の研究者との議論を可能とした。具体的には、土地区画整理、原子力立地、計画制度、震災復興、ファシリテーション全般に関する事例を英訳した。第二に、調整役機能の分析については、作成したプロファイルの横断的な分析から、問題に対する初期の関わり方、ファシリテーションの心得など、複数の特徴を特定した。またその機能についてより明確に位置づけるために、書籍などを通じてアピールする方法を検討した。第三に、実践のプロファイリングを政策過程分析の方法論として位置づけるため、特に教育における利用を念頭に置いた検討を行った。具体的には、大学院生向けに、コーネル大学の資料を参考にしつつ、プロファイル制作のための手引きを作成した上で、実際に講義において15名の学生に、イノベーションと考えられる製品やサービスを開発した者に対する聞き取り調査、プロファイル作成、そしてその分析を行わせた。さらにこれらの学生に対してアンケート調査を実施することで、教育面での効果と課題を捕捉した。また、プロファイリングの方法論について、他の類似する研究の方法論と比較することで、その特徴を明確にした論文を発表した。また、これまでの研究成果等についてとりまとめを行い、プロファイルを用いた論文の草稿を制作した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
米国コーネル大学の研究協力者との連携による研究会の開催および講義の視察をコーネル大学において平成26年度内に予定していたが、研究協力者の講義内容やシラバスについて詳しい検討を進めた結果、年度内に開催すると十分な効果が期待されず、同大学の春学期末に近い4月に開催することが適切であることが明らかになったため、開催を延期した。この点でやや遅れてしまったものの、平成27年4月には計画した研究を完了する予定である。
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今後の研究の推進方策 |
平成27年4月22日~26日ににコーネル大学のJohn Forester教授を訪問し、研究会を開催し講義の視察を行う。これまでの成果を書籍として出版すべく原稿を整理し、出版社等との調整を進めたい。また、未発表の研究成果を論文としてとりまとめ、学術誌および研究集会等において積極的に発表していく。また、コーネル大学をはじめとしてプロファイルを用いた教育および研究について国際的な連携を継続していく。
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次年度使用額が生じた理由 |
米国コーネル大学の研究協力者との連携による研究会の開催および講義の視察をコーネル大学において平成26年度内に予定していたが、研究協力者の講義内容やシラバスについて詳しい検討を進めた結果、年度内に開催すると十分な効果が期待されず、同大学の春学期末に近い4月に開催することが適切であることが明らかになったため、開催を延期した。
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次年度使用額の使用計画 |
平成27年4月22日~26日に研究代表者および分担研究者等がコーネル大学のJohn Forester教授を訪問し、研究会を開催することでプロファイルの制作目的、使用法、日本で作成したプロファイルに対するフィードバックを得るとともに、講義を視察することでプロファイルの教育目的での使用について理解を深めるための渡航経費に用いる。また当該研究会のフォローアップ(獲得した知見の整理、発表等)に必要となる経費を支出する。
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