研究課題/領域番号 |
24330044
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研究種目 |
基盤研究(B)
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
西崎 文子 東京大学, 大学院・総合文化研究科, 教授 (60237691)
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研究分担者 |
酒井 哲哉 東京大学, 大学院・総合文化研究科, 教授 (20162266)
古矢 旬 北海商科大学, 商学部, 教授 (90091488)
杉田 敦 法政大学, 法学部, 教授 (30154470)
篠原 初枝 早稲田大学, アジア太平洋研究科, 教授 (30257274)
増井 志津代 上智大学, 文学部, 教授 (80181642)
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研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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キーワード | 政治思想史 / アメリカ論 / 国際関係論 / 保守主義 / 宗教思想 / 政治科学 / 人種論 / 中国におけるアメリカ論 |
研究概要 |
本研究の目的は、近・現代アメリカ論の思想的な系譜を探ることによって、複眼的・総合的なアメリカ理解を深めることにある。メンバーはそれぞれ(1)宗教思想、保守主義、ポピュリズム、人種論など、アメリカの思想的理解に欠かせない概念、(2)アメリカにおける政治科学や国際関係諸思想、外交理念の系譜、(3)日本や中国、ヨーロッパの知識人によるアメリカ論とその社会的インパクト、および諸地域間の思想的往還を分析することを課題としている。 平成24年度には、まず準備作業として、メンバーが集まってそれぞれの研究計画についての簡単な報告および議論を行った(於東京大学、7月)。また、10月末から11月初頭にかけて、ヴァージニア大学歴史学部教授で、『アメリカの世紀』および『アメリカにおけるフィランソロピーの歴史』の著者であるオリヴィエ・ザンズ氏を招聘し、"Private Money, Affairs of State : Writing the History of American Philanthropy"と題されたセミナーを行った(於東京大学、計2回)。さらに、研究会とシンポジウムを1件ずつ共催している。一件目は、James T-Kloppenbergハーヴァード大学教授を招聘して行われた"Barak Obama and Democracy in America"と題された研究会(於東京大学、6月)、および「太平洋関係のなかのアメリカと日本歴史からの問い」と題されたシンポジウムである(於東京大学、11月)。後者には、本プロジェクトのメンバーである酒井哲哉東京大学教授、および篠原初枝早稲田大学教授が司会とパネリストとして登壇した。 これらの研究会やシンポジウムは、本プロジェクトの意義や問題意識を共有し、次年度以降、それぞれのメンバーが研究を進める上での共通基盤づくりに貢献するものである。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
9に記したとおり、初年度は、研究会やシンポジウムの開催を通じて、科研メンバー相互の問題関心の共有をはかることができた。また、それぞれが、国内や海外で資料収集にあたり、学会発表を行うなど、独自の研究を進めている。今後は、メンバーそれぞれの研究報告会をより頻繁に行うなど、最終的な成果を発表するための準備をする必要があるが、おおむね初年度は順調に進展していると言える。
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今後の研究の推進方策 |
今年度は各自の研究計画をすり合わせるための研究会を2~3回開催し、またMichael Adasラトガーズ大学教授を招聘して「アメリカと戦争」に関するシンポジウムを開催する予定である。その他、各メンバーは、それぞれ資料収集や学会報告などに従事する。
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次年度の研究費の使用計画 |
直接経費のごく一部が次年度に繰り越されているが、研究計画の変更等に伴うものではない。今年度はそれを合わせて、海外調査、海外からの招聘、研究会開催、および図書・資料の収集などに研究費を当てる予定である。
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