研究課題/領域番号 |
24330046
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研究種目 |
基盤研究(B)
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研究機関 | 早稲田大学 |
研究代表者 |
若林 正丈 早稲田大学, 政治経済学術院, 教授 (60114716)
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研究分担者 |
岸川 毅 上智大学, 外国語学部, 教授 (60286755)
松田 康博 東京大学, 大学院・情報学環, 教授 (50511482)
小笠原 欣幸 東京外国語大学, 本部特命事項担当室, 准教授 (20233398)
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研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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キーワード | 比較政治 / 台湾政治 |
研究概要 |
【研究目的】本研究は、現代台湾政治における反対党の形成過程とその特質を、国際体制・戦後台湾国家・台湾社会の重層的連動を重視する国際政治社会学的視角から明らかにしていく。台湾社会が「繁栄する孤立国家」というディレンマに対して応答する中から、自由・民主・人権の普遍的国際的価値にコミットしつつ、同時に、「一つの中国」原則を執行する国際体制に反発する台湾ナショナリズム政党(民主進歩党)が生まれた、との仮説の論証を試みる。 【研究方法】(1)一次資料の収集:「党外雑誌」「党外書籍」および関係者の回想録を収集し、欠落を補うため関係者への聞き取り調査を実施する。(2)資料の分析:収集した一次資料の解読を進め、二次文献と合わせてそれぞれの資料の意義を明確にしていく。(3)研究アプローチの強化:研究組織メンバーによる研究会、専門の研究者を招聘してのワークショップなどで研究活動を進める。 【研究成果】平成24年度は当科研の研究初年度にあたる。したがって資料収集の準備、方法論の探求に多くの時間を投入することになった。資料に関しては、研究メンバーが収集した一次資料・二次資料を研究補助要員がデジタル資料として整理しグループで共有した。11月3-4日には研究グループ全体で台湾に出張し、1970年代「党外」のキーパーソンである康寧祥氏と李筱峰氏に長時間の聞き取り調査を行なった。これにより、過去の研究定説の疑問を整理し新たな知見が得られた。12月28日には、台湾の研究協力者である汪宏倫氏と何義麟氏を招聘し早稲田大学においてワークショップを開催した。ここでは、国際政治社会学的視角を取り入れる方法論と、関係資料の精査作業の方法論について議論を深め、認識を共有することができた。これらの研究活動を踏まえ、平成25年度に中間発表を行ない他の研究者とも議論を深める予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
おおむね当初の研究計画通りに進行している。研究計画の修正の必要はない。
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今後の研究の推進方策 |
当初の研究計画通りに、(1)一次資料の収集、(2)資料の分析、(3)研究アプローチの強化を総合的に進めていく。
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次年度の研究費の使用計画 |
出張旅費が計画段階よりも安く済んだので一部繰越金が発生した。出張旅費とワークショップ開催経費について見積りと実際の支出の状況を勘案しながら次年度の研究活動支出で対応していく。
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