研究課題/領域番号 |
24330057
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研究機関 | 同志社大学 |
研究代表者 |
月村 太郎 同志社大学, 政策学部, 教授 (70163780)
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研究分担者 |
大庭 千恵子 広島市立大学, 国際学部, 教授 (10256026)
定形 衛 名古屋大学, 法学研究科, 教授 (20178693)
石田 信一 跡見学園女子大学, 文学部, 教授 (80282284)
東野 篤子 筑波大学, 人文社会科学研究科(系), 准教授 (60405488)
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研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | 対外政策 / 国際関係 / 南東欧 / バルカン |
研究実績の概要 |
平成26年度、海外調査は、ユーゴ後継諸国の他にEU本部で行われている。国内の研究会2回(1回は本科研関係者、1回は外部講師)開催している。本科研関係者による旧ユーゴ後継諸国について各国別の動向、及びそれらとEUとの関係についての分析は以下の通りである。 (1)セルビア:2014年3月の議会選挙でセルビア進歩党連合が圧勝し、久々に安定した政治が実現しつつある。外交上の最優先課題はEU加盟であるが、ロシアとの関係も維持している(ウクライナ危機における対露制裁には不参加)。コソヴォ問題でも立場は変わっていない。/(2)クロアチア:EU加盟後、対外政策に大きな変化はない。セルビアとの関係には改善が見られる。/(3)ボスニア:民族間の亀裂が依然として深く、有効な対外政策が実施できず、最大の目標であるEU加盟への展望も開けていない。/(4)マケドニア:EU加盟への最大の障害であるギリシャとの関係が依然として改善されていない。/(5)対EU関係:クロアチアの加盟後、前述のようにセルビアが新たな加盟国となった他、モンテネグロなどと加盟交渉が進んでいるところである。 クロアチア加盟後、EUの東方拡大は総じて一段落というところである。他方で、ウクライナ危機によって、EUとロシアとの対立が明確になっている。このことは、ユーゴ後継諸国にとって、EUに対して自身の存在意義を明確にするチャンスとも言える。その代表例がセルビアであろう。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本科研の関係者による現地調査はほぼ順調に進んでいる。また、成果報告書の出版についても、目処がつきつつある。
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今後の研究の推進方策 |
研究期間が残り2年となり、最終年度は主として成果報告書の作成・出版に力点が置かれる。平成27年度からは、国内の研究会に出版社の編集者も参加して、出版・編集方針の摺り合わせを行う予定など、編集者とのコンタクトを密にしていく。
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次年度使用額が生じた理由 |
前年度までの残額があり、平成26年度の単年度で見る限り、予算の残額は殆どない。
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次年度使用額の使用計画 |
この残額に当たる金額は平成27年度も残し、平成28年度に計画している成果報告書の作成に関わる予算に充てる予定である。
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