開発途上国の経済発展においてどのような社会ネットワーク構造がより効果的かについて、エチオピア及びインドネシアを対象にして、社会実験を行ったうえで農村世帯および企業レベルのミクロデータによって定量的に分析を行った。社会実験を行うのは、より因果関係を明確にするためである。その結果、社会ネットワークは技術の普及に大きな役割を果たすが、いわゆるスモールワールド的なネットワーク構造ではなく、共同体内の密なつながりとよそ者とのつながりの両方を兼ね備えた多様性を持つネットワーク構造が途上国の技術伝播に最も効率的であることが示唆された。これらの結果は6本の論文として発表され、一般向けのセミナーでも紹介された。
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