研究実績の概要 |
リスク構造が変化したときに、どのようなタイプの個人がコミュニティ活動をどのように変化させるのかを構築したマイクロデータから分析し、コミュニティの機能がリスク構造の変化に伴ってどのように変化するかを調べた。また、リスク構造に対応するために、コミュニティ機能の向上と橋渡し型社会関係資本の醸成の上で進めるソーシャルビジネスの重要性に着目し、研究を進めた。渕上智信と執筆した「人財育成における内発的動機形成の重要性と能力開発における新たなる方法論」(Quality Education, Vol. 7 .)では、ソーシャルビジネスを運営する人材育成に関する理論的および実証的考察をまとめたものである。また、浦川、米崎との共著論文である、”Happiness and Employment Status”(T. Tachibankai eds. Advances in Happiness Research: A Comparative Perspective, Springer, January 2016.)では、非正規労働の心理的コストまで把握した上での、非正規労働就業のリスクについて分析している。また、西村等との共著論文 “Basic Morality and Social Success in Japan,” (Journal of Informatics and Data Mining, Vol.1, No.1:6, 1-10)では、モラルと信頼形成に関する質問を含めた、教育投資行動と教育収益(所得データ)に関する調査を行った結果をまとめたものである。これらの研究により、労働市場における信頼形成の価値を明確にし、倫理形成に関するリスクを明確にしている。
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