本研究は、流動性指標と米国大型倒産データを用いて、フィナンシャルストレスの予測を行おうとするものである。米国の倒産事象をダミー目的変数とし、流動性に関する金融経済指標を説明変数としてフィナンシャルストレスを予測するモデルを構築した。最終的に社債スプレッド(ラグ24)と株式市場クラッシュ(ラグ12)を説明変数とするモデルが構築され(AUC=0.723)、リーマンショック前後を含めた経済状態を上手く説明できた。更にこのモデルによる流動性危機確率上場企業の倒産トレンドを予測するツールとしても用いることができ、米国クリーブランド連銀が発表するインデックス(CFSI)よりも予測精度が高くなった。
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