研究課題/領域番号 |
24330118
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研究種目 |
基盤研究(B)
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研究機関 | 北陸先端科学技術大学院大学 |
研究代表者 |
梅本 勝博 北陸先端科学技術大学院大学, 知識科学研究科, 教授 (40114938)
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研究分担者 |
荒木 賢二 宮崎大学, 医学部附属病院, 教授 (70274777)
甲斐 由紀子 宮崎大学, 医学部, 教授 (70621803)
伊藤 泰信 北陸先端科学技術大学院大学, 知識科学研究科, 准教授 (40369864)
杉原 太郎 北陸先端科学技術大学院大学, 知識科学研究科, 助教 (50401948)
山崎 友義 宮崎大学, 医学部附属病院, 技能補佐員 (50586609)
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研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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キーワード | ナレッジマネジメント |
研究概要 |
本研究は、宮崎大学病院において電子カルテに連動したスマートフォンを臨床現場で利用する医療ナレッジマネジメントの理論的モデルの構築と実践的ガイドラインの作成を目的とする。 これからの医療は、高度な専門知識を持つ医療専門家たちの協働チームによる、患者に個別に対応するサービスが求められている。この高度医療サービスでは、医療専門家チームで患者や疾患の情報を共有し、個々の経験的知識を活用しながら患者ごとに対応するための医療サービス知識を創造することが重要である。現在、電子カルテは紙カルテに代わって、医療専門家の間で情報を共有・活用するための有効なツールになりつつあるが、現在の電子カルテの多くはその利用に物理的な制約があり医療情報を「いつでも、どこでも、だれでも」使える環境にはなっていない。その結果、医療現場で患者の急激な変化に対応するためのリアルタイム情報の獲得・共有が困難であり、医療専門家チームで患者ごとに適切な医療サービス内容を速やかに共同決定できない。協働チームによる患者への最適な医療サービスを提供するために、この問題の解決が医療現場の専門家たちから強く望まれている。 本年度は、研究方法の探索と理論的モデルの構築に役立つ先行研究の文献レビューを行いながら、電子カルテと連動したスマートフォンを利用している医療専門家たちの参与観察とインタビューとアンケート調査を行い、診療・利用記録、インシデント報告書、ログ記録などのドキュメントを収集し、質的データ分析ソフトMAXQDAを使って分析して、スマートフォン利用の過程と結果の評価をおこなった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
質的データ分析ソフトMAXQDAの使い方の習得に時間がかかっており、そのために分析に時間がかかっている。
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今後の研究の推進方策 |
平成25~26年度は、データ分析・評価の結果を基に、臨床現場の医療専門家と学際的な研究チームが、ユビキタスICTを用いる医療のナレッジマネジメントの理論的モデルと実践的ガイドラインを共同作成し、実際にガイドラインを現場で実践してもらい、ガイドライン実践の過程と結果に関するデータの収集・分析・評価および理論的モデルと実践的ガイドラインの改良を繰り返す。
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次年度の研究費の使用計画 |
年度末の学会発表のための海外出張の費用が予定した額より少なかったので未使用額が生じた。未使用額については、書籍などの備品に使う予定である。
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