組織における活動を実践する際に必須となるリーダーシップに関して、これまで従業員の行動評定による測定法が採られてきた。それに対し本研究では、リーダーが直面する個別の状況の下でとるべき対応のあり方について、状況課題(クイズ形式)として出題し、対象者に回答してもらう新しいリーダーシップ測定法を開発した。658名の大学生から得たデータを用い、リーダーシップに関する知識の構造を分析した。その結果、当初想定した4因子による設問構造―対人志向リーダーシップ、ビジョン型リーダーシップ、業務志向リーダーシップ、育成型リーダーシップ―が,リーダーシップの中核的認知枠組みをなしていることが明らかになった。
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