研究課題/領域番号 |
24330154
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研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
油井 清光 神戸大学, その他の研究科, 教授 (10200859)
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研究分担者 |
速水 奈名子 神戸大学, その他の研究科, 研究員 (70467645)
鈴木 健之 目白大学短期大学部, その他部局等, 教授 (90310234)
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研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2016-03-31
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キーワード | visual turn / cosmopolitanism / social theory / solidarity |
研究実績の概要 |
7月7日~11日、ソウル大学で開催されたU.ベックを中心とした国際会議に出席し、visual turn現象とcosmopolitan化をめぐる議論について、報告を行うと共に、セッションの司会等に従事した。ベックをヘッドとした国際共同研究チームのメンバーとしての研究活動の一環でもあり、これはコスモポリタン化と気候変動を全体テーマとしている。 7月13日~19日、世界社会学会大会が横浜で開催され、組織委員会のメンバーとして大会運営にあたった。特にJ.Alexander教授をはじめとしたイェール大学文化社会学センターの研究たちとの共同研究をこの機会をとらえて前進させた。 11月20日~24日、国際社会学会会長であるM.Abrahamを神戸大学に招聘し、日本社会学会大会(於神戸大)において講演会を主催した。日本社会学会の国際化をテーマとし、現代社会分析と社会学の理論状況につき講演以外にも意見交換会を開催した。 2015年1月30日~2月2日、香港大学に赴き、アジアにおけるvisualturnの現状につき、特に香港の場合の調査研究と資料収集にあたった。2月15日~24日、ブダペストのELTE大学、ハンブルク大学、ヤゲウォ大学(ポーランド)を訪問し、欧州におけるvisual turnの理論と現象との実態につき調査研究にあたると共に、資料を収集した。3月16日、17日、ソウル大学において開催された国際ワークショップ “ The Challenge of Risk Society and the Future of East Asia: Searching for Participatory Risk Governance”に参加し、アジアにおけるvisual turnの韓国のケースに関する調査研究と資料収集にあたった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
現代社会分析とそのvisual turnについて理論的・実証的に解明していくという本研究の目的は、上記のような各種の具体的な活動をとおして、おおむね順調に進展している。交付申請書に記載した計画のうち、イェール大学との共同研究については、2014年7月の世界社会学会大会開催の機会に集約的に前進させ、香港大学との共同研究については、同大学を訪問して展開した。しかしより集約的なワークショップ等の開催については、今後より入念に前進させていく必要がある。
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今後の研究の推進方策 |
香港大学等との共同研究をより集約的なワークショップ等の形で進めていく必要があり、またイェール大学以外の、欧州におけるいくつかの大学との連携による本研究課題の遂行を視野に入れる必要性も現れてきた。本年度は最終年度として、本研究全体のとりまとめや、とくに出版など発信活動に努力を傾注する必要がある。
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次年度使用額が生じた理由 |
予定していた香港大学との連携研究において、研究代表者が同大学のExternal Examinerの地位を得たため、同大学の費用により、同大学を訪問する機会が増大することとなった。このような機会を有効に捉えて本研究課題の遂行にも役立てたため、予定していた出張等の費用が軽減されることとなったことによる。
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次年度使用額の使用計画 |
今後の計画にも記載したように、香港大学、イェール大学に加えてそれ以外の欧州の大学との連携による本研究課題の遂行に資する使途を想定している。
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