研究課題/領域番号 |
24330156
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研究機関 | 大阪市立大学 |
研究代表者 |
石田 佐恵子 大阪市立大学, 文学研究科, 教授 (70212884)
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研究分担者 |
丹羽 美之 東京大学, 大学院情報学環, 准教授 (00366824)
高野 光平 茨城大学, 人文学部, 准教授 (70401156)
前田 茂 京都精華大学, 人文学部, 准教授 (80368042)
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研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2016-03-31
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キーワード | テレビ文化研究 / 映像社会学 / アーカイブ |
研究概要 |
本研究計画は次の5つのステップで構成する。I.テレビ番組・CMアーカイブズの検証と系統的拡充・整備、II.テレビ番組研究とCM分析を統合する視点の探求、III.総合的なテレビ映像文化の歴史的・社会的意味の探求、IV.国際的に発信可能なテレビ文化アーカイブズへの提言、V.研究成果の公開と社会的共有である。平成25年度は、研究計画の5つのステップのうち、I. II. III.のステップにおいて共同研究を推進した。 <I> テレビ番組・テレビCMアーカイブズの検証と系統的拡充・整備 ①既存の番組アーカイブズの検証、②テレビ番組の言語化作業(検索タグの構築)、③既存のCMアーカイブズの検証、④テレビCM言語化作業(検索タグの構築) 前年度に引き続き、大阪市立大学石田佐恵子研究室の番組アーカイブス、他大学・他機関の番組アーカイブ スの比較研究、③京都精華大学CMデータベースの検証と追加作業、大阪市立大学萬年社調査研究プロジェクトCMデータベースの検証と追加作業を行った。 <II> テレビ番組研究とCM分析を統合する視点の探求─分析手法の確立 ①テレビ番組分析・CM分析のための方法の再検討、②番組アーカイブズ・CMアーカイブズからの資料選定、③関連情報の渉猟と整理、④テレビ番組分析とCM分析を統合する視点の探求。 <III> 総合的なテレビ映像文化の歴史的・社会的意味の探求 ①テレビ映像文化の歴史的変容過程の分析、②テレビ映像文化の歴史的意味の探求。 具体的には、5回の共同研究会を開催し、資料の提示・共有と討議を通じて、分析方法や研究の方針を探った。詳細については、研究会のHPを参照のこと。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
ステップ<I> ①既存の番組アーカイブズの検証、②テレビ番組の言語化作業(検索タグの構築)、③既存のCMアーカイブズの検証、④テレビCM言語化作業(検索タグの構築) 前年度に引き続き、①~④については計画通り推進できた。ただし、⑤総合的なテレビ文化アーカイブズの構築 については、必要とする機材について未確定の部分が大きいために、購入を見送り、次年度に持ち越すことにした。 ステップ<II> ①テレビ番組分析・CM分析のための方法の再検討、②番組アーカイブズ・CMアーカイブズからの資料選定、③関連情報の渉猟と整理、④テレビ番組分析とCM分析を統合する視点の探求。②と③については研究会活動を通じて充分に推進できた。その一方、①、④については、やや物足りない部分もあった。 ステップ<III> ①テレビ映像文化の歴史的変容過程の分析、②テレビ映像文化の歴史的意味の探求。3年目に充分に研究展開できる準備を整えることができた。
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今後の研究の推進方策 |
本研究計画は次の5つのステップで構成する。I.テレビ番組・CMアーカイブズの検証と系統的拡充・整備、II.テレビ番組研究とCM分析を統合する視点の探求、III.総合的なテレビ映像文化の歴史的・社会的意味の探求、IV.国際的に発信可能なテレビ文化アーカイブズへの提言、V.研究成果の公開と社会的共有である。 平成26年度は、ステップ<III>総合的なテレビ映像文化の歴史的・社会的意味の探求:①テレビ映像文化の歴史的変容過程の分析、②テレビ映像文化の歴史的意味の探求、③多メディア状況の進展と視聴空間の変容を探求する他、研究成果を順次発表していく。 ステップ<IV> 国際的に発信可能なテレビ文化アーカイブズへの提言:研究3年目・4年目では、国際的に発信可能なデジタルデータベースとしてテレビ文化アーカイブズを提言し、当該研究領域の国際的展開を積極的に目指す。 ステップ<V>研究成果の公開と社会的共有 本研究において得られた研究成果については報告書の刊行の他、既設のデータベースに統合し、研究者・研究機関等とのネットワークを構築・拡大するために、シンポジウムや映像展示、映像祭での研究報告等を行っていく。
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次年度の研究費の使用計画 |
計画通り使用が進まなかった費目は、主に物品費である。その理由は、民生品の研究機材導入を予定していたが、現段階では長期的な研究利用に耐える機材の開発が遅れており、また、次々に性能の優れた機材が発売されるため、より耐用性の高い機材の発売を待つことにした。 上記の理由から、予算使用が遅れているが、H26年度の予算が確定次第、すみやかに執行したいと考えている。
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