研究課題/領域番号 |
24330171
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研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
津田 英二 神戸大学, 人間発達環境学研究科, 教授 (30314454)
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研究分担者 |
太田 和宏 神戸大学, 人間発達環境学研究科, 准教授 (00273748)
松岡 広路 神戸大学, 人間発達環境学研究科, 教授 (10283847)
伊藤 篤 神戸大学, 人間発達環境学研究科, 教授 (20223133)
横須賀 俊司 県立広島大学, 保健福祉学部, 准教授 (60304193)
田中 真理 九州大学, 学内共同利用施設等, 教授 (70274412)
赤木 和重 神戸大学, 人間発達環境学研究科, 准教授 (70402675)
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研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | コミュニティエンパワメント / 社会関係 / 能力 / 支援 / コミュニティの境界 / コミュニティダイナミズム |
研究実績の概要 |
共同研究者各人が、それぞれのコミュニティ(震災被災地、障害者コミュニティ、地域コミュニティ、発展途上国の貧困コミュニティ、学校の学習コミュニティ)をフィールドとして実践的研究に従事した。各人はそれぞれの研究の途中経過等を論文等に執筆した。 個々の研究成果を持ち寄り、夏と春に合宿研究会を開催した。この合宿研究会を通して、フィールドの違いを越えて共有される方法や価値を明るみに出していった。特に自発的なコミュニティの実践をひきだすコミュニティエンパワメントの概念や方法を中心に検討を進めた。またそうした討議を踏まえた研究成果の社会還元についても討議がなされ、本研究の最終年度のあり方について合意形成がなされた。 討議や実践的研究を展開する中で、過疎地における農村コミュニティ、ジェンダー、複合差別の各視点が本研究の結節点に位置づくことが分かってきたため、28年度より2名の研究者を新たに研究分担者として迎え入れることとした。うち1名は27年秋から共同研究に参加している。 外国との研究交流については、韓国(ナザレ大学、ソウル市立知的障碍人福祉館)、アメリカ(シラキューズ大学)、フィリピン(サンベーダ大学)との間でさらに展開がなされ、国内では大船渡の震災復興支援、神戸市の子育て支援をきっかけにした共生のまちづくり支援施設などをフィールドとした実践的研究も深化した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
平成27年度は予定どおり研究を遂行できたが、平成26年度以前の遅れを取り戻すまでには至らなかった。その理由としては、各研究分担者がそれぞれのフィールドでの取り組みに最善を尽くした結果、全体で集まり意見交流等をする時間に制約があったことが大きい。
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今後の研究の推進方策 |
各人が実践的研究をそれぞれのフィールドで継続する。その際、これまで蓄積してきた膨大なデータのとりまとめに力点を置き、学会研究大会、学会誌投稿等さまざまな機会に成果発表を行う。 年度末には、研究成果発表としてシンポジウムを実施し、同時に報告書を取りまとめる。 その研究成果発表に至る過程で、各人の研究成果を交流し、本研究の成果としてまとめるための討議を実施する。そのために夏に合宿研究会を開催し、詰めた討議を行う。 海外の研究拠点と、本研究の成果を通して交流を実施し、今後のさらなる交流の深化につなげる。海外の研究拠点は、引き続きフィリピン、アメリカ、韓国などを中心とする。
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次年度使用額が生じた理由 |
ここまでの期間中に、以下の事由によって予算執行を回避できたもの、果たせなかったものがあった。海外旅費として計上していたもののうち、他の経費で渡航して科研の用務も遂行したもの。共同研究員全員出席を予定していた研究会の日程があわず、出席を見送った研究者の旅費執行ができなかったもの。予定していた調査のうち、先方との折り合いがつかない等で延期しているもの。
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次年度使用額の使用計画 |
未執行分の国内外の調査について、累積しているものについて優先的にスケジューリングする。また、研究成果発表について当初計画していたよりも充実させる。そのための人件費等の予算を多めに予算化する。
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