研究課題/領域番号 |
24330175
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研究種目 |
基盤研究(B)
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研究機関 | 東洋大学 |
研究代表者 |
森田 明美 東洋大学, 社会学部, 教授 (70182235)
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研究分担者 |
相馬 直子 横浜国立大学, 経済学部, 准教授 (70452050)
唐田 順子 西武文理大学, 看護学部, 准教授 (60440012)
中原 美惠 東洋大学, ライフデザイン学部, 教授 (30337703)
出川 聖尚子 熊本学園大学, 社会福祉学部, 准教授 (90329045)
上田 美香 東洋大学, 人間科学総合研究所, 客員研究員 (60366507)
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研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2016-03-31
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キーワード | 10代母親 / 子育て支援 / 縦断調査 / 韓国 / 国際比較 |
研究概要 |
10代の母親の乳幼児期の子育ての実態把握と支援課題を明らかにし、妊娠期からの継続的・重層的支援システム開発および市民参加型支援の方法、自治体での支援モデルの開発を目的に、今年度は次の調査を実施した。日本では(1)八千代市の協力を得て地域で暮らす10代親を対象とした妊娠・出産・子育て期までの継続したインタビュー調査(2009年1月から実施中)、(2)(1)の対象者に対して、交流会を開催し(24年度実績4回)、市職員(保育士・保健師)や地域の支援者とともにグループワークと個別を組み合わせた支援の試行、(3)プロフを利用した10代母親の当事者グループに対して、グループ活動や子どもたちの遊びを支援しながら、インタビュー、行動観察など実施した(24年度実績7回)。(4)母子生活支援施設での10代親支援方法に関する検討(5)日本での10代親実態調査票を作成した。また、韓国では、救世軍で運営している出産施設、中間の家、自立カフェなどを訪問、利用者との交流を通じて養育での困難な点などを把握した。さらに、支援者との定期的話し合いを通じて支援の現状把握を行った。 研究成果としては、(1)国際シンポジウムの開催(「日韓若年親の実態と子育て支援議論会」平成24年9月6日、於:韓国淑明女子大学)日本研究者、韓国共同研究者の参加のもと、10代親支援者(救世軍、ひとり親支援センター)、行政担当者(日本の世田谷区、韓国ソウル市)を招いて韓国と日本の研究報告と課題などを意見交換し、今年度の研究計画を具体化させた。(2)科研費成果公開シンポジウムの開催(「10代の出産・子育てを支える一韓国の取り組みに学ぶ」平成25年1月26日、於:東洋大学)研究者、施設などでの支援者、行政担当者の参加により活発な討議が行われた。また量的調査の精査を行った。(3)平成24年5月にオックスフォード大学で行われた家族リスクの国際会議にペーパー提出。その後、英文ジャーナルに投稿し受理された。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
モデル事業については、千葉県八千代市と東洋大学での実施が順調に参加者を得て行えている。また埼玉県飯能市での実施も準備が完了した。日本での10代親実態調査票は、韓国との比較項目の調整も終了し、調査票は学内の倫理委員会を通り、東京都社会福祉協議会において実施の了承を得ることができた。また成果の公開についても日韓両国で会議の開催ができ、今後の研究の深まりのための関係構築ができた。
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今後の研究の推進方策 |
3か所でのモデル事業の実施により、縦断的調査を継続する。量的調査を日本で実施する。韓国における量的調査の検討をする。日韓で国際シンポジウムの開催をして、当事者や関係者の意見を集める。
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次年度の研究費の使用計画 |
今年度実施予定であった日本における10代親に対する量的調査の実施が調査協力機関との調整で遅れ、翌年度に実施となった。よって調査票の印刷、送付、回収に伴う予算を翌年度にまわすことになった。
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