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2012 年度 実績報告書

対人援助職の実践力養成プロセスの分析とバーンアウト予防の学際的研究

研究課題

研究課題/領域番号 24330218
研究種目

基盤研究(B)

研究機関九州大学

研究代表者

増田 健太郎  九州大学, 人間環境学研究院, 教授 (70389229)

研究分担者 生田 淳一  福岡教育大学, 教育学部, 准教授 (70412450)
友清 由希子  福岡教育大学, 教育学部, 准教授 (20363294)
黒川 光流  富山大学, 人文学部, 准教授 (40325543)
濱田 尚志  香蘭女子短期大学, 保育学科, 准教授 (80342385)
鳩野 陽子  九州大学, 医学研究院, 教授 (20260268)
研究期間 (年度) 2012-04-01 – 2015-03-31
キーワード対人援助職 / 実践力 / バーンアウト / 学際的研究
研究概要

24年度は、対人援助職の実践力とバーンアウトについての先行研究を行い、質問紙調査・面接調査・フィールドワーク調査などの研究計画を再度検討した。まず、対人援助職の実践力とは何か、パーンアウトとは何かの仮説を立て、対人援助職・医師6名、看護師6名、臨床心理士6名・教師6名・保育士6名・保健師6名に半構造化面接を行った。その結果、実践力の基盤には社会人基礎力があり、対人援助職共通の実践力があり、その上に、各対人援助職の専門性があることが示唆された。対人援助職は感情労働であり、その分、ストレスがたまりやすが、人から感謝されることで、次のモチベーションに繋がること、また、職場でよく同僚、モデルとなる先輩がいることにより、スキルだけではなく、人間性も磨かれていくことが共通項としてあった。面接調査対象者は、20年以上のベテランであり、指導的立場にある。バーンアウトの経験者は居なかったが、それは、職場適合・職務適合が優れていること、コミュニケーション力が高いことが明らかになった。また、バーンアウトした同僚や部下達がいると応えた人に、その人のその後を尋ねてみると、職場を変えたり、職業を変えたり、環境を大きく変えることであり、バーンアウト後の対処よりも、バーンアウト予防の大切さを強調された。また、教員・企業・公務員・大学の看護学科・専門学校の作業療法士理学療法士対象に、バーンアウト予防のストレスマネジメントを試行的に行ったが、約70%は、ストレスが解消されたとの結果が得られた。海外調査では、フィンランドに1ヶ月行き、小学校・中学校・高校・大学の教員・ソーシャルワーカーの面接調査、大学と小学校1年生から中学3年生までの授業を行うと共に、教育実習機関の視察調査を行った。教員の実践力は、教員養成課程が6年間と長いこと、実習期間が6ヶ月であり、実習授業を行う度に、リフレクション・ゼミを行い、授業方法の効果研究が行われていることが実践力養成に大きな効果をもたらせていること、また、教員の自己研修が保障され、勤務時間が短く、長期休暇がとりやすいことが、バーンアウト予防に関連していることが明らかになった。25年度は、25年度の調査研究をもとに、精緻化した質問紙を作成し、対人援助職・学生に質問紙調査を行うと共に、バーンアウト予防のプログラムを完成させ、実施する予定である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

先行研究の分析、質的調査、海外研究調査、バーンアウト予防のためのプログラムの試案作成とトライアルをじっしすることができ、25年度の大規模質問紙調査の基盤をつくることができた。

今後の研究の推進方策

対人援助職とそれらを志望する学生への質問紙調査によって、対人援助職の実践力とは何か、また、実践力を身につけるプロセスを明らかにする。また、バーンアウト予防のプログラム開発を行い、プログラムを完成させる。

次年度の研究費の使用計画

質問紙調査・海外調査・学会発表・分析ソフト購入、データ入力謝金などで予算は使用する。

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公開日: 2014-07-16  

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