研究課題/領域番号 |
24330235
|
研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
佐藤 卓己 京都大学, 教育学研究科(研究院), 准教授 (80211944)
|
研究分担者 |
福間 良明 立命館大学, 産業社会学部, 教授 (70380144)
石田 あゆう 桃山学院大学, 社会学部, 准教授 (70411296)
河崎 吉紀 同志社大学, 社会学部, 准教授 (30388037)
島岡 哉 仁愛大学, 人間学部, 准教授 (80513895)
赤上 裕幸 防衛大学校(総合教育学群、人文社会科学群、応用科学群、電気情報学群及びシステム工, 人文社会科学群, 講師 (30610943)
長崎 励朗 京都文教大学, 総合社会学部, 講師 (30632773)
|
研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2015-03-31
|
キーワード | 雑誌研究 / メディア史 / 青年文化 |
研究概要 |
本研究では、インターネット普及前の1970年代からの青年向け雑誌の変容を検討することで、雑誌メディアが青年期の人格形成、キャリア・イメージ、あるいは趣味縁など社会関係資本に与えた影響を検討する。メディア論から見れば、雑誌そのものが書籍と新聞の中間に位置する活字文化の「青年期」メディアであり、インターネットが代替しえない雑誌の教育的機能を明らかにすることで、今後のメディア教育に有効な提言を行うことを目的としている。 平成25年度は、平成27年度に刊行予定の論文集のテーマに従ってメンバーが隔月の研究例会で報告した。すでに各雑誌ジャンルの「青春」時代が具体的にどの時期にあるのかを確定し、分析対象の絞り込みを終えている。 各分担者・協力者のテーマは確定しており、年度末の研究会では各論文の構成について全員が報告した。また、それぞれ当該の対象出版社を訪問し、資料室で調査するほか、編集担当者にヒアリングを行った。 なお、研究代表者・佐藤卓己は成果の一部として『災後のメディア空間―論壇と時評2012-2013』(中央公論社・2014年)、共編著『日本の論壇雑誌―教養メディアの盛衰』(創元社・2014年)などを公刊した。後者の論集には分担者の赤上裕幸・長崎励朗、協力者の佐藤八寿子・白戸健一郎・松永智子が論考を寄せている。また、分担者・福間良明「人生雑誌に映る戦後」『世界思想』41号(2014年)や同・石田あゆう「未婚女性向け実用雑誌の原点―『若い女性』1955-1982」『出版研究』44号(2014年)も本研究の成果の一部である。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
代表者・佐藤は成果の一部として『災後のメディア空間』(中央公論社・2014年)をまとめ、分担者・協力者も『日本の論壇雑誌』(創元社・2014年)にそれぞれ成果の一部を公表している。また、最終的な成果の出版計画も予定通り進んでいる。
|
今後の研究の推進方策 |
平成26年度も前年度の活動を継承し、メンバー各自の研究課題の深化をはかる。各ジャンルの中核となる雑誌を集中的に分析する。定例研究会に関連雑誌の編集者を招いて行うヒアリングも継続する。
|
次年度の研究費の使用計画 |
公務のため予定していた出張調査の時間が取れなかったこと、さらに購入を予定していた古書などが市場で十分に出なかったことが主な理由である。 平成26年度は出張調査を計画的に行いたい。また、古書などで購入を予定していたものも、国立国会図書館などに出張してコピーを行う予定である。また、最終年度のため、成果刊行のための研究合宿やシンポジウムを予定している。
|