研究概要 |
3次元以上の高次元アフィン代数多様体の構造(特に,位相的に可縮な非特異3次元多様体)を,A^1-ファイブレーションまたは加法群G、(より一般には,ユニポテント代数群)の作用を用いて調べるユニポテント幾何と,A^1_<*->ファイブレーションまたは乗法群G_mの作用を用いて解明するという課題については,研究代表者は成果を得ており3本の論文として発表済み,または,発表予定である.これまでに得られた成果は研究代表者が中心になって,4回の国際研究集会(4/23-4/27:モスクワ,8/1-8/7:長春,9/24-9/28:モントリオール,10/29-11/3:トレント)で講演を行って発表し,討議を行った.研究分担者の小島,岸本,黒田も多数の講演を行って活発な研究活動を続けている.研究分担者の増田は,2011年に大阪で開催した国際研究集会のproceedingsの主編纂者として,約330頁の研究報告書をWorld Scientificから出版するのに尽力した.小島秀雄は関西学院大学大阪梅田キャンパスにおける「アフィン代数幾何学研究集会」の開催(3月と9月)の開催に尽力した. また,岸本崇はフランスからA.Duboulozを埼玉大学に招いて共同研究をすすめ,極小モデル理論を駆使して,3次元アフィン空間のコンパクト化の研究を発展させている.黒田茂はEric Edo(University of NewCaledonia)を首都大学東京に招聘し、正標数の整域上の2変数多項式環の自己同型群の部分群に関する共同研究を行った。当初目標としていた「標数p>0の整域上の2変数の自己同型群は、p多項式で定義される野生自己同型と、順自己同型だけで生成できるか?」という問題を(否定的に)解決し、さらにこの方向の研究を進めていくつかの成果を得た. アフィン空間のファイブレーションやユニポテント群の作用を使った研究は国際的にも相当の関心をもって迎えられている.フランスやロシアで若手研究者が興味をもって論文を発表している.これらの研究の盛り上がりを背景にして,2014年に京都大学数理科学研究所において国際研究集会を開催するべく準備を始めている.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
研究業績とその発表の一部は以下の業績欄に見られる通りである.それ以外に,掲載予定または投稿中の論文が宮西正宜と増田佳代の共著で3本ある.同様に,岸本崇には4本あり,黒田茂には1本ある.また,外国人研究者との共同研究も岸本崇と黒田茂の努力で順調に進んでいる.
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