研究実績の概要 |
正則ホモトピー版のゴールドマン・トゥラエフ・リー双代数について研究を進めた。フランス・ストラスブール大学における日仏交流研究集会「French-Japanese workshop on Teichmueller spaces and surface mapping class groups」におよび、スイス・ルディアブルレにおける研究集会「GRT, MZVs and associators」において、本研究の研究成果を発表し、参加者と討論を行った。とくにスイスにおける研究集会を契機としてジュネーブ大学 A. Alekseev 教授、大学院生 F. Naef 氏、連携研究者久野および代表者の共同研究がはじまった。この共同研究は後継の科研費基盤研究Bにつながっている。また、鹿児島大学第203回数理情報科学談話会においても本研究の成果発表を行った。 なお、種数 0 曲面のトゥラエフ余括弧積のテンソル表示の最低次項と曲面の接束の枠の関係について詳しい表示式が得られた。発散コサイクルすなわち榎本佐藤トレースとキャッピング準同型および接束の枠の密接な関係がはじめて明らかになった。近い将来に正則ホモトピー版のゴールドマン・トゥラエフ・リー双代数についての本論文が完成する予定である。そのための資料収集も継続して行った。また、連携研究者久野との共著で、正則ホモトピーの直前までの本研究の研究成果について概説論文を発表した。
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