研究課題/領域番号 |
24340017
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研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
福山 克司 神戸大学, 理学(系)研究科(研究院), 教授 (60218956)
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研究分担者 |
仲田 均 慶應義塾大学, 理工学部, 教授 (40118980)
杉田 洋 大阪大学, 理学(系)研究科(研究院), 教授 (50192125)
梶野 直孝 神戸大学, 理学(系)研究科(研究院), 助教 (90700352)
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研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2016-03-31
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キーワード | uniform distribution / discrepancy / lacunary sequence |
研究実績の概要 |
有界な間隙 $n_{k+1}-n_k \in \{1, 2\}$ を持つ列 $\{n_k\}$ について、今までも様々な研究がなされて来ているが、以下のような結果を付け加えることに成功した。任意の正の実数 $L$ に対して有界間隙列 $\{n_k\}$ が存在して $\{n_k x\}$ の discrepancy の重複対数の法則が成立し、そこに現われる上極限の値が $L$ とほとんど全ての $x$ に対して等しくなるというものである。以前は $L$ が無限大の場合に示したが、今回この値を任意にすることに成功した。これは Christoph Aistleitner 氏との共同研究であり、結果をまとめた論文が Journal de theorie des nombres de Bordeaux に掲載予定となっている。 また Hadamard の間隙条件をみたす自然数列 $\{n_k\}$ について $\{n_k x\}$ の discrepancy の有界型重複対数の法則に於いて、Walter Philipp が 1975 年に与えた下からの評価定数 $1/4\sqrt 2$ を改善することを試み、定数を $1/2\sqrt 2$ と倍に大きくすることに成功した。この定数は $1/2$ とできることが予想されているが、この予想の結果に化なり近づいたこととなる。これも Christoph Aistleitner 氏との共同研究であり、結果をまとめた論文は Monatshefte fuer Mathematik に掲載予定となっている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
有界間隙列の測度論的挙動やHadamard 間隙条件を満たす間隙列に関して新たな知見を付け加えることに成功したので。
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今後の研究の推進方策 |
大きな公比をもつ等比数列の metric discrepancy result に現れる定数の具体形を決定する。 大きな間隙を持つ数列の metric discrepancy result が置換不変である事を明らかにする。
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次年度使用額が生じた理由 |
大きい公比をもつ等比数列のdiscrepancy の重複対数の法則についてシミュレーションを行ったところ、そこに表れる定数をすべて具体的に決定できる可能性が生じたので、研究発表を延期したため。
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次年度使用額の使用計画 |
主に、研究成果発表旅費として使用する。
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