研究課題/領域番号 |
24340020
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研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
仲田 均 慶應義塾大学, 理工学部, 教授 (40118980)
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研究分担者 |
厚地 淳 慶應義塾大学, 経済学部, 教授 (00221044)
田村 要造 慶應義塾大学, 理工学部, 教授 (50171905)
田村 明久 慶應義塾大学, 理工学部, 教授 (50217189)
福山 克司 神戸大学, 理学(系)研究科(研究院), 教授 (60218956)
夏井 利恵 日本女子大学, 理学部, 准教授 (60398633)
浜 正樹 文京学院大学, 外国語学部, 准教授 (90389875)
井上 賀絵 慶應義塾大学, 薬学部, 講師 (90621011)
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研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2016-03-31
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キーワード | エルゴード理論 / 連分数 / アルゴリズム / 国際研究者交流 / イスラエル、フランス、韓国 |
研究実績の概要 |
年度計画に従い研究を進めた。主な研究成果とその過程は以下の通りである。4月にはイスラエルのテルアビブ大学における研究集会に出席、招待講演においてα連分数変換に関する研究成果を報告するとともに、多重再帰性の問題に関して Jon Aaronson と研究打ち合わせを行った。また5月にはポーランドのコペルニクス大学における研究集会でRauzy-Veech induction の dual algorithm に関する研究成果を報告するとともにCorinna Ulcigrai、Arnald Nogueira、Anatoly Vershik 他多くの研究者と情報交換を行った。これらと並行して4月から9月にかけて仲田、夏井は研究協力者の江居宏美とともに Hurwitz 複素連分数変換の natural extension の構成について研究を行い、この問題に関する今年度の研究をほぼ達成し10月以降はその再考察を行い、セミナーなどを通して国内外の研究者に評価を求めた。27年度にこの評価などを参考に論文を作成する予定である。11月から2月には、仲田、夏井は韓国のDong Han Kim(東国大学)とともに Artin 連分数に関する normal series の構成の研究を行い論文を作成中であり、27年度早期に完成させ学術誌に投稿の予定である。2月に仲田はテルアビブ大学を訪問し Jon Aaronson と共にエルゴード的変換の多重再帰性に関する論文を完成させ投稿した。1月にパリ第7大学の Valerie Berthe を招聘し、仲田 夏井とユークリッドアルゴリズムのコストに関する共同研究を行い、3月には仲田、夏井がパリ第7大学を訪問し継続して研究を行った。当初の目標はほぼ達成され、研究成果を27年度に論文としてまとめ学術誌に投稿予定である。また、仲田はパリ第7大学訪問中にWolfgang Steiner との共同研究を進め、当初見込まれた結果をほぼ得ることに成功した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
前年度からの懸案であった多重再帰性に関する論文を完成させ、投稿したこと、またHurwitz 連分数変換の natural extension の研究も目標とする成果が得られたことなど全体に研究は順調に進んでいる。
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今後の研究の推進方策 |
多岐に渡っているこれまでの研究成果を纏め上げることを通して未解決の問題の解決へ向けて研究を行うことが27年度の課題となる。そのため3か月単位で軸となる研究テーマを定め、研究推進の中心となる仲田、夏井は海外研究者との連携を密にとりながら研究を行う。また、これまでの研究成果を国際研究集会で積極的に報告し、情報交換を重ねさらなる研究の発展をめざす。具体的には6月にNorway, 韓国で行われるエルゴード理論の研究集会で成果を発表することが決定している。
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次年度使用額が生じた理由 |
旅費が予定より若干少なかったため。
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次年度使用額の使用計画 |
共同研究のための海外からの研究者招聘に80万円、共同研究および研究成果発表のための研究代表者および分担者の海外出張旅費に100万円、研究連絡のための国内出張旅費に80万円の使用を予定している。また、研究サポートのための謝金25万円、研究資料として図書を購入するために5万円、通信費として364円を予定している。
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