| 研究課題/領域番号 |
24340046
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| 研究種目 |
基盤研究(B)
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| 研究機関 | 富山大学 |
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研究代表者 |
兼村 晋哉 富山大学, 大学院・理工学研究部(理学), 准教授 (10362609)
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| 研究分担者 |
青木 真由美 金沢大学, 数学物理系, 助教 (70425601)
進藤 哲央 工学院大学, 基礎・教養部門, 准教授 (60553039)
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| 研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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| キーワード | ヒッグス物理 / 新物理学模型 / 理論的研究 / テラスケール |
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| 研究概要 |
昨年度はLHC実験でヒッグス粒子が発見され、質量などの性質が測られた重要な一年であった。本研究では電弱対称性の自発的破れの物理「ビッグス物理」を解明することにより新物理パラダイムに迫る為に以下の3つの研究を軸に多くの研究を行った。
A)ヒッグス粒子の詳細測定からヒッグスセクターを決定する研究として、3重項を含むヒッグス模型でヒッグス粒子の結合定数の輻射補正計算を行い、LHCや将来の線形加速器(ILC)で検証する研究をした。くりこみ計算法を整備し、ヒッグス粒子と光子の結合を計算、LHCデータを説明した。将来実験に備えてヒッグス粒子と弱ゲージボソンの結合、自己結合定数の予言も行いその性質を研究した。
B)ヒッグス粒子(質量125GeV)の本質が素粒子でなく複合粒子であり、ダイナミクスが強結合である可能性を追求するため、超高エネルギーで閉じ込めを伴う超対称ゲージ理論を考え、低エネルギーでは複合粒子としてビッグス場が現れるという理論を構築し、電弱バリオン数生成が自然に可能になることを示した。
C)ニュートリノ質量とテラスケールをつなぐ模型としてアノマリーフリーなB-Lゲージ対称性が自発的に破れる模型を予備研究で構築していたが、この理論を改良するとともにニュートリノ質量生成機構を研究とコライダー現象を研究した。
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| 現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
研究計画に記載していた当該年度の目標は全て達成され論文として出版することができた。それに加えて、本研究計画に関連する様々な研究を遂行し達成することができた。例えば、荷電ヒッグスボソンで媒介されたレプトンフレーバーの破れを測定する可能性の研究、昨年発見されたヒッグス場が初期宇宙にインフレーションを引き起こすとされるインフラトンの役割を担う可能性、離散対称性を持つ拡張ヒッグス模型に含まれるイナートスカラー場が暗黒物質になる可能性などを研究し、論文として出版した。さらに、本研究計画に直接関係する内容の国際会議(Higgs as a Probe of New Physics 2013(HPN2013)を2013年2月に富山大学で開催し、国内・国外から80名以上の専門家が集まってヒッグス粒子の物理とテラスケールの物理に関する研究発表と討論を行った。
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| 今後の研究の推進方策 |
24年度の研究計画は達成できたので、25年度も当初予定の研究計画に沿った研究を遂行する。すなわち、様々な拡張ヒッグス模型の現象論、超対称強結合ダイナミクスに基づく新模型の構築とその性質、検証可能性の研究、さらにテラスケールの物理を起源とする暗黒物質を伴うニュートリノ質量生成機構の研究などを遂行する。
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| 次年度の研究費の使用計画 |
昨年度は、研究分担者(青木真由美)が海外に一定期間滞在することになったので分担金の一部の繰り越し等が生じた。今年度はその繰越金も利用して昨年度よりも頻繁に研究打ち合わせを行う等、より一層本研究計画を推進する予定である。
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