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2012 年度 実績報告書

EDM精密測定実験のための原子磁力計の開発研究

研究課題

研究課題/領域番号 24340052
研究種目

基盤研究(B)

研究機関岡山大学

研究代表者

吉見 彰洋  岡山大学, 極限量子研究コア, 准教授 (40333314)

研究期間 (年度) 2012-04-01 – 2015-03-31
キーワード原子磁力計 / 非線形磁気光学効果 / 電気双極子モーメント / 時間反転対称性 / 核スピンメーザー
研究概要

初年度はまず非線形磁気光学効果の基礎実験に必要な磁気シールド製作のためのコンピュータシミュレーションおよび設計を行った。パーマロイ製の3重円筒型の磁気シールドを用いて、形を工夫することにより、遮蔽率m4を実現できる見通しをたてた。遮蔽率の維持のために、常時消磁できるように内部に消磁コイルを設置する仕様にした。また、100μG程度のシールド内残留磁場を補正し、一様な静磁場を生成するための3軸ヘルムホルツコイルの設計・製作を行った。シールド内に入り、かつ5%以下の一様性を実現できる小型(100x100x100mm^3)のコイルに仕上げた。また、Rb原子D1線(波長794.7nm)の共鳴付近の波長の半導体レーザーの製作を行った。これはARコーティングされた半導体チップに外部共振器を構築して、電流・温度制御を行い、適切な波長において単一周波数発振をさせるものである。単一周波数発振のテストは済ませ、現在詳細な試験を行っている。
また、本研究における磁力計の重要性を述べたEDM測定技術に関する論文をPhysics Letters A誌に発表した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

比較的考察の必要な磁気シールドの計算・設計までを十分行え、小型3軸磁場コイルの設計・製作も終えていることから、順調に非線形光学分光実験を次年度に行うことができるからである。

今後の研究の推進方策

設計仕様に従って磁気シールドの製作を行い、前年度に準備したレーザーと補正コイルを組み合わせて、Rb原子の非線形光学の実験を行う。またレーザーをもう1台用意して多角的な磁力計の性能評価を行う。

次年度の研究費の使用計画

次年度は主に磁気シールドの製作費用および、製品となっている単一周波数発振の半導体レーザーの購入費用に本研究費を充てる。またRbセル作製費用や各種測定機器・部品等消耗品の購入も予定している。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2012

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Low-frequency nuclear spin oscillator of_<129> Xe with optical spin detection2012

    • 著者名/発表者名
      A. Yoshimi
    • 雑誌名

      Physics Letters A

      巻: 376 ページ: 1924-1929

    • DOI

      10.1016/j.physleta.2012.04.043

    • 査読あり
  • [学会発表] Neutrino mass spectroscopy with atoms2012

    • 著者名/発表者名
      A. Yoshimi
    • 学会等名
      7th International Conference on Fundamental Physics Using Atoms
    • 発表場所
      東北大学(仙台)
    • 年月日
      2012-09-28

URL: 

公開日: 2014-07-16  

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