5-300 Kの温度範囲で金属単原子層の電気伝導度を高精度で測定する手法を開発した。7端子法によるスピン偏極測定により、Silsbeeにより提唱されたRashba電子系におけるスピン偏極電流仮説について精密な検証実験を行い、否定的に解決した。さらに、4端子法により、Ge(111)表面上のPb単原子層のシート伝導度の温度依存性を測定した。従来知られている金属単原子層と比べて1桁以上も大きなシート伝導度、2桁大きいステップ伝導度を有することを見出した。また、Ge(111)表面にBr等の単原子層を吸着させると、Geの表面内部に表面状態が形成され、Rashbaスピン分裂することを明らかにした。
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