研究課題
本研究では、黄砂とサハラダストに関する現地観測-衛星リモートセンシング-モデリングの研究成果を融合し、ダストフラックスの推定および放射強制力などの気候影響について比較研究を行った。本研究の柱のひとつである、中国西域と北アフリカの現地観測は、政治情勢の悪化により、変更を余儀なくされた。観測代替地としてモンゴル・ゴビ砂漠を選定し、名古屋大学大学院環境学研究科とモンゴル気象水文環境研究所との学術交流協定を締結した。この協定に基づき、モンゴルで黄砂観測を実施した。さらに、衛星搭載ライダーCALIPSO・雲レーダーCloudSat・ECMWF再解析の結合データの解析を行し、ほぼ計画通りの成果が得られた。主な研究成果を以下に記す。1)光学パラメーターに関する黄砂とサハラダストの比較研究: ゴビ砂漠で得られたシーロメーター観測のデータを解析した。エアロゾルパラメーターを推定した。さらに、既観測ライダーデータ(タクラマカン砂漠、CALIPSO、EARLINETなど)で得られた光学パラメーターを比較し、その精度と特性を議論した。2)ダストフラックスの推定: エアロゾルサンプリング、ライダー観測、衛星観測を組み合わせて、タクラマカン砂漠のダストフラックスと総量を求めた。さらに、ゴビ砂漠でのシーロメーター観測、サンフォトメーター観測(AERONET)から、ダストフラックスの推定法を吟味した。3)ダストの氷晶核としての機能: タクラマカン砂漠での地上ライダー観測と衛星ライダーCALIPSO、衛星レーダーCloudSATを組み合わせて、アジア域における黄砂の氷晶核形成機能がサハラ砂漠よりも大きいことを示した。4)国際ワークショップの開催: JSPS研究拠点形成事業による国際会議を名古屋大学で開催し、アジアとサハラダストの光学特性、輸送経路、気候影響等を議論した。
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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