研究課題
基盤研究(B)
体長1 mm以下の小型動物の遺骸が,眼・付属肢・触角などの軟体部を保ったまま3Dで保存される驚異的な保存を示すオルステン型化石鉱脈の成因を検討した.その結果,軟体部を交代しているリン酸塩のリンは,遺骸の周囲に濃集した糞粒ペレットから供給された可能性が高いことがわかった.また,同様の保存・産状が,日本の第四紀ボーリングコア中にも見られることから,オルステン型化石鉱脈はカンブリア紀に固有ではなく,局所的に糞粒ペレットが濃集すれば,時代や地域に関係なく形成されうる一般現象であることが明らかになった.
層位・古生物学